10月17日に、第3回削ろう会 in 北海道(主催:北海道ビルダーズ協会、共催:大工ネットワーク北海道)が岩見沢市にて開催されました。

削ろう会は、大工や大工を目指す高校生・専門学校生が、カンナでいかに薄く木を削るかを競うイベントで、市民の皆さんと大工職人たちが交流する場でもあります。

今回は新型コロナウイルス感染症拡大防止対策として、ユーザー参加型のワークショップなどは中止となりましたが、職人から学生まで合わせて50名以上が参加し、それぞれが磨き上げてきた技術を披露していました。

わずか数ミクロン(1000分の1mm)を争うため、参加者は緊張感を持ちながらも、楽しんでいる様子。参加している学生は、「均等に力を入れながら削るのが非常に難しい」と話していました。

過去のチャンピオンが削る瞬間には、思わず息を忘れてしまうほどに魅入ってしまいました。削った後の木材は、木とは思えないほど滑らかな表面と変化しており、その美しさに周囲からは感嘆の声が漏れていました。

水も通さないほどに滑らかな木の表面

競技後には削ろう会本部から川口 泰弘氏、久保 正幸氏(全国削ろう会優勝経験者)
による大工道具研修会が行われ、若手から熟練の大工までが真剣な眼差しで参加していました。職人の使い込まれた道具を見つめながら、細かな使い方やメンテナンスのポイントなどの質問も交えつつ、終始穏やかな雰囲気で交流されていました。

川口氏、久保氏の大工工具に興味津々の参加者

その後の結果発表でU-20の部と一般の部、それぞれの優勝者が発表され、第3回削ろう会 in 北海道は終了となりました。削ろう会は、競技として競いながら、日本の伝統である木造・木工において欠かせないカンナの技術を伝える貴重な機会。さらには、大工の特別な技術やその魅力を広く、深く伝えていくためにも非常に重要なイベントとして、これからも開催されていくことでしょう。

来年以降も、今年以上に盛り上がることを楽しみにしています!