ここ数日雪が降って、北海道は冬に戻ってしまった感もありますが、もうすぐ4月で新学期。新しい環境で、気持ち新たにスタートを切る方も多いですよね。春先は、住宅着工も増える季節。そんな時期だからこそ、気を引き締めて見直しておきたいのがもしもの備えです。いざというときにも安心な「守る家」づくりの実例やアイデアを、改めて見ていきましょう。
省エネで自分たちらしい家
=「もしものとき」にも強い家
2018年9月に起こった北海道全域の大停電は、「今の自分たちの暮らしでは何が大事で、どういった備えをしたらいいのか」に気づく大きなきっかけになりました。とはいえ、家づくりを「もしものとき」ありきで考えてしまっては、本末転倒です。「省エネで自分たちらしい家を考えたら、結果として『もしものとき』にも強い家になった」。そんな理想を実現した住まいに、よりよい家づくりのヒントが隠されています。
◎高い住宅性能が鍵。薪ストーブ1台で暖かい家
◎停電や断水でも心強い。シンプルライフを叶える平屋
▶「もしものとき」にも心強い。省エネで自分たちらしい家 はこちら
大停電をきっかけに
住まいの照明を考える
停電の夜は暗くて危ないですし、不安も募ります。大停電のときの対応は、キャンプ道具を出してきたり、懐中電灯やキャンドルで過ごしたりと人それぞれでしたが、家づくりのタイミングで月明かりをとり込める窓を配置したり、日頃から太陽光発電パネル付きの照明を準備しておいたりなど、一歩踏み込んだ対策をしておくと安心です。
日本の住宅建築のエキスパートに聞いた
「もしもの備え」
北海道胆振東部地震のあとリプランでは、日本の住宅建築のエキスパートである北海道立総合研究機構(以下、道総研)の建築研究本部長で北方建築総合研究所所長の鈴木大隆さんに、住宅における「もしもの備え」についてお話を伺いました。
鈴木さんによると、寒い時期の停電に備えるものとして実用性が高いのは、やっぱり「石油ストーブ」と「カセットコンロ」。ただし、石油ストーブは使い方に注意が必要です。
▶停電時の味方、石油ストーブ。使うときの注意点とは? はこちら
新築やリノベーションなど家づくりの際に考えておくと有効なのは「LDKのシェルター化」と「最小限のオフグリッド」と鈴木さんは提案します。普段から家族の団らんの場であるLDKだけでも高断熱化すると、真冬に暖房なしでもしのげるくらいの室温を保てますし、スマートフォンや携帯を充電したり、スタンドライトの電源を取れる程度の自家発電・蓄電機能があれば、災害時も落ち着いて生活することができます。
▶LDKをシェルター化!冬の停電でも凍えない家づくりの工夫 はこちら
▶停電時でも安心で、役に立つ。最小限のオフグリッドとは? はこちら
災害や停電の直後は身にしみてその必要性を感じながら、時間が経つとその切実さを忘れ油断してしまうもの。家づくりは、非常時も含め自分たちの暮らしを振り返って改善する絶好の機会です。
3月28日(木)発売のReplan北海道vol.124では「守る家」のテーマで、もしもに備える家づくりをさまざまな角度から取材・紹介しています。ぜひ書店やコンビニでお手にとってご覧ください!
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