北欧家具を代表するデザイナーの一人、ハンスJ・ウェグナーがデザインしたラウンジチェア「CH44」。1965年に発表されたこのチェアは、アメリカのシェーカー家具のデザインに影響を受けているといわれます。今もデンマークの工場で職人によって丁寧につくられていて、細やかな手仕事による造形の美しさが目を引きます。サイズの割に軽くて移動させやすいのも、日常使いの家具としては大きな魅力ですね。
デザインの美しさも去ることながら、このチェアの持ち味は、上質なソファに勝るとも劣らない「座り心地の良さ」。秘密は、くつろぎ用チェアには欠かせない肘掛けと角度を付けて深く腰掛けられるように設計された座面、そして背もたれの角度と、背中に丸みに合わせたカーブにあります。デザイン性の高さと、道具としての機能性を兼ね備えた、まさに一生モノのチェアです。
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そして、このラウンジチェアのオットマンとしても使えるのがCH44と同じCarl Hansen & Søn社でつくられている「プロペラスツール」。デザインが発表された1930年当初は、つくりが複雑過ぎて生産ラインにのせるのが難しいといわれていたものの、デザイナーであるコーア・クリントの没後、1962年から生産が始まったという歴史のあるデザイナーズプロダクトです。
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CH44に座り、プロペラスツールに足をのせて…となるととても贅沢で、くつろぐどころか緊張してしまいます(!)が、発表されてから半世紀以上を経てもなお、世界中で愛され続ける普遍的なデザインの家具たちは、日々の暮らしをより豊かで楽しいものにしてくれそうです。
CH44 ラウンジチェア(Carl Hansen & Søn)
https://www.carlhansen.jp/products/ラウンジチェア/ch44/
プロペラチェア(Carl Hansen & Søn)
https://www.carlhansen.jp/products/スツール&フットスツール/propeller-stool/