今年も暑かった夏がようやく終わりの兆しを見せ始め、食べること大好きな私としては秋の気配に心が踊るWeb事業部Aです。
さて、私事ですが今年親族が亡くなり、家族で相談した結果、さまざまな観点からお墓に入れないという選択をしました。
では葬儀後の供養はどうするのか、といろいろと調べると、海に遺骨を撒く「海洋散骨」というサービスがあり、遺骨を担当業者にお送り、費用を支払えば船のチャーターから海の指定、当日のお酒や花を使った供養まですべてやってくれるとのこと。
海ならばすべての生命の源とも言いますし、故人もきっと本当の意味で自由になれるのではないかと考えお願いすることにしました。
事前準備として、まず遺骨を骨壺にいれた状態で梱包し、担当業者に郵送します(知らなかったのですが、ゆうパックなら遺骨も郵送できるそう)。その後、集合場所や時間などが書かれた資料が届くので、あとは当日晴れることを願って現地に行くだけです。ちなみに私たちが依頼した業者では、同行する人数や船を貸し切るかどうかでプランに違いがありました。
ありがたいことに天候に恵まれた散骨当日。晴天の中指定された小樽に向かいます。全員が集合したら説明を受け、コンパクトサイズ(といっても2階まであります)のチャーター船で散骨ポイントへと出航しました。
ポイントに到着したら、流れに沿って供養を行います。粉砕された遺骨は手で撒くのかなとイメージしていましたが、岸まで流れてしまう、風で舞ってしまうなどの懸念から水に溶ける袋に入れ、船の上から海に入れることが一般的のようです。
その後、用意されたお花を船の上から思いを込めて撒いて、献酒・献水。黙祷をし、最後に船で散骨されたポイントを中心に船を旋回してから終了でした。このあと1ヵ月くらいで散骨証明書、当日撮影した写真をアルバムやデジタルフォトフレームにして送ってくれるそうです。
今回、すべてのプログラムが終了するのにかかったのは、だいたい1時間強くらいでした。当日の天候・海域状況にもよりますが(当日は晴れていましたが、それでも前日の悪天候の影響で波が高かったので、酔い止めは必須かも?)1からお墓を立てる、またそれをいつか締めなければいけないと考えると、この形が合っている家族も一定数いるような気がしています。
海洋散骨のほかに、宇宙葬や空中散骨など供養の方法はさまざま。 こんな分野まで細分化したサービスがあるのは日本人らしいとも思いますが、家族の形・冠婚葬祭に対する考え方も多様化している昨今、選択肢があるのはいいことだと個人的に思います。
また来年も海に行って、故人に思いを馳せたいと思います。