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Q 天井のすきま

質問者/兵庫県・FU
記事No.16320/カテゴリ:設備・内装一般

築24年の木造二階建てです。縁側の床にパラパラと黄色い粉が落ちていて、見上げると、縁側と仏間の境の天井にすきまができていました。2センチほどです。

他に2箇所、同じような所がありました。穴があいてない所も黒ずんでいる所もあります。1階東側の和室の天井もそうなっている所がありました。

雨漏りのシミがあるように思います。2階は屋根の雨漏りの修理をしてもらいましたが、1階はチェックしていませんでした。修理はどのようにすればよいですか?

A:回答者/一級建築士事務所(株)北工房 代表取締役 栃木 渡

確かに何らかの漏水跡に見えます。ただ、漏水と言っても屋根から雨が漏るとは限りません。2階のサッシまわりからの雨水の侵入、あるいはサッシに発生した結露水が、下階の直下部分ではない、思わぬところから「漏水」のような症状として発症する事もあります。

また、「粉」も硬化劣化したグラスウールの場合もあれば、上記のような何らかの理由で湿気を帯びた木材をシロアリが食べた跡とも思えます(シロアリの蟻害は床下だけに発生するとは限りません)。

また、杉を使った和室にも見えますので、ひょっとすると、木の目をつぶした「トノコ」の可能性もありそうですね。申し訳ありませんが、このお写真だけでは判断つきかねます。

質問者より

回答ありがとうございます。シロアリだと怖いですが、とりあえず穴をふさいでみようと思います。どうもありがとうございました。

a:回答者/取り締られ役平社員

もしかしたら・・・ですが、落ちていた「黄色い粉」は、天井の断熱材、グラスウール(ブローイングウール)ではないでしょうか?そうであれば、心配されている雨漏りのシミは、この件では直接の関わりは無いと思います。

写真の天井は、気密施工がしっかりしていなければ、目地部分の端部は、何かしら塞ぐことはされていないと思われます。グラスウールが出てくる隙間はあり得ます。同じように、気密の施工をされていないということは、そこの部分での「空気の流通」があるわけで、黒くなることも うなずけます。

修理ですが、この部分に市販の「隙間テープ」(スポンジに両面テープがついている物)を、詰めることが手っ取り早いのでは無いでしょうか? 空気の流通は防ぎませんが、グラスウールの落下は防ぐことはできると思われます。

質問者より

回答ありがとうございます。すきまテープでとりあえずふさいでみようと思います。その上でこれ以上穴が広がるようなら、業者を当たってみます。ありがとうございました。


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