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Q 新築中の木材が最初からカビている
質問者/福岡県・肉球
記事No.18757/カテゴリ:工事ミス・トラブル
福岡県にて平屋を新築中で、現在窓がついた状態です。梅雨時期だったこともあり、窓下の木材が明らかにカビていました。さらに、その頃屋外にビニール袋入の木材が大量に放置されて雨ざらし状態で、袋の中が見えなくなるほど結露していました。その木材は、外壁の下地?に使われているようで、透湿気密シート?の外側に貼られていました。もう遠くから見ても明らかにカビています。
窓下の木材について連絡をいれたところ、「薬剤を塗布して削ります」とのことでした。問題があるかないかについては誤魔化された印象でした。外壁面のところは連絡しましたが3日くらい経った今でも折り返しがない状況です。
これらについて、今後の強度やカビの生えやすさ、健康面に影響はないのか。メーカーの対応は適切か。施主からクレームを入れることでどこまでやり直しが可能か等について教えていただきたいです。
A:回答者/(株)福地建装/HQ住宅研究所 ファース本部 福地 脩悦
木材の保管状態にはいささか問題があります。しかし、表面仕上げ材の腐朽菌は、乾燥すると同時に消えてなくなるものです。写真で見る限り、この程度の腐朽菌の場合は、立ち上がると自然と消えてなくなるものです。
カビの胞子が舞って住む人に健康被害をもたらすのは、家屋内に限った事です。家屋内はカビ取り剤での処置が必要と思います。写真の外壁材のカビは自然消滅すると推察されます。
構造部材に関しては、瑕疵担保責任の対象となり、本件が理由で躯体損傷となる場合、法的に施工者の責任を問う事ができます。このような写真を多く撮影しておき、躯体腐食の際は、法的な責任を取って貰う事を要請するエビデンスになります。
質問者より
迅速な回答ありがとうございます。ひとまず安心すると共に、こちら側もいろいろ動かなければと再認識しました。大変助かりました。
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