家を持つにはさまざまな方法がありますが、リプランで主に紹介している「注文住宅」は、スタートから完成まで、実際やってみないと気づかないことがたくさんあります。

この企画では、これから家づくりを考えている方々の参考にできればという思いから、実際のご家族の家づくりの情報収集のことから新居の完成に至るまでの一連の流れに密着。どのような工程を経て、どのようなこだわりを持って住まいをつくり上げていったかを、4回にわたってご紹介します。


最初の舞台は、宮城県仙台市にお住まいのOさんご家族の新居。まず1回目は「家づくりが始まるまで」です。家づくりを考えるようになったきっかけや情報収集、施工店探しのことについてお話しいただきます。

塗り壁とガルバリウム鋼板を組み合わせた外観が印象的なOさん宅
塗り壁とガルバリウム鋼板を組み合わせた外観が印象的なOさん宅

家づくりを考え始めたきっかけは何ですか?

結婚当初からいつかは家づくりをと、考えてはいました。本格的に考え始めるようになったきっかけは、やっぱり子どもです。家づくりのさまざまな記事はもちろん、周りも子どもがきっかけのケースが多いですよね。二人目ができて、これからの子育てのことも考慮し、生活の拠点としてマイホームを構えたいと考え、新築に至りました。

※写真はイメージです

新築前は、どのような家で暮らしていましたか?

3階建てアパートの3階に住んでいました、割ときれいで便利な街で、駅まで徒歩3分だったので、立地的に不満はありませんでした。でも、よく聞く話だと思いますが、賃貸物件の住宅性能がよくなかったので、夏は蒸されてとにかく暑く、冬場の寝室は寒くて凍えました。3階だったこともあるかもしれませんね。

※写真はイメージです
※写真はイメージです

新築に至るまで、どれくらい時間をかけましたか?

半年ぐらい時間をかけてしっかりと検討し、決めてからは完成まで8ヵ月程度かかりました。実は前職が家づくりと関連する仕事だったこともあり、それが下調べになってくれましたね。そのおかげで検討段階から割と住宅会社も絞っておくことができました。ショールーム見学は最終的に選んだ工務店のみで、オープンハウスに参加したのは2社だけなので、一般的なケースよりはかなり少ないかもしれません。

家づくりの情報収集はどのようにしましたか?

やっぱり最近はSNSで情報を探す人が多いと思います。私もInstagramを中心に、家づくりのお話やインテリアの参考になる写真などをたくさん見て、保存したものを打ち合わせで活用したりしました。また、Replanをはじめとした住宅雑誌も、過去のものまで読みあさりましたね。YouTubeの家づくり関連の動画も参考になりました。

宮城なら、エリア限定版「Replan宮城」も参考に
宮城なら、エリア限定版「Replan宮城」も参考に

土地探しで重視したものはなんですか?

子どもがいるので、治安・教育環境が整っていること、生活しやすい街であるかどうかが第一でした。また、基本車移動中心ではありますが、車じゃないときでも生活の行動範囲があまり限定されないようにという希望もありましたので、交通の便も整っている場所だといいなと思っていたところ、幸いにも希望に合う土地が見つかり、そこからトントン拍子で新築が進んだという感じでしょうか。

工務店を知ったきっかけと、決めた理由を教えてください

私が選んだ施工店は、仙台を拠点に長く地元密着の家づくりを行っている地域工務店です。前職で知ったのがきっかけですが、自然素材でつくる木と漆喰の家のテイストが好みだったのと、実際訪問した際の雰囲気もよかったので、私の中では好印象でした。

Oさん宅は、木の温もりが感じられるナチュラルテイスト
Oさん宅は、木の温もりが感じられるナチュラルテイスト
キッチンの天井と背面の造作収納の木も温かみを与える
キッチンの天井と背面の造作収納の木も温かみを与える

家は建ててからが始まり、とよくいいますが、新築してから長い付き合いができるかどうかを考えたときに、地元の企業でも業績的に安定しているという安心感が大きな決め手になりました。


続く2回目では、プランニングや素材選び、住宅性能などを決めていく「打ち合わせ」についてお話しします。設計士と対話を重ねながら、こだわりを実現していく。とても楽しい作業でもあり、その分、建主側の積極的な参加が求められるので、大変でもある工程です。Oさんご夫妻はどのような思いで仕様を決めていったか、楽しみにお待ちください。