フィンランドの暮らしには、日本とは違うさまざまなことがありますが、今回はフィンランドのマンションならではの設備を紹介したいと思います。
フィンランドの住宅で欠かせないものといえば「サウナ」。戸建住宅には、ほぼ必ずサウナがあります。マンションだと各家庭にあるか、もしくは共同で使えるサウナがあります。各家庭にある一般的なサウナは、3〜4人で入れる広さ。日本の浴室に似ています。フィンランドでは、浴槽はそれほど一般的ではありません。ちなみにサウナはフィンランド語です。
「共同サウナ」は、そのマンションの住民ならみんな使えます。よくあるのが、例えば「毎週土曜日の19時〜20時は、○○さんファミリー」というように、1週間に1回、あらかじめ設定された1時間を利用できる方式です。サウナには、更衣室とシャワーがあります。家族やゲストと入れるように、家庭用よりはサイズが大きく広いことが多いですね。
またフィンランドのマンション暮らしでは、洗濯機を持っていなくても大丈夫です。たいていマンションには、住民が使えるランドリーがあるからです。こちらもサウナ同様にマンション住民なら予約をすれば利用できます。
洗濯機も乾燥機も業務用なので大型で、温度も30℃から60℃まで調整できたり、手洗い、色物洗いなど、洗い方の細かい設定ができたりします。洗濯室の隣には乾燥室があります。シーツや乾燥機に入れたくないものを乾かせます。
ある建築家が設計したマンションを見学したことがあります。とてもデザインが良く、人気があります。その建築家自身がそのマンションに住んでいるのですが、共同ランドリーを使っているそうで、あえて洗濯機を家に置かないことに驚きました。ちなみにそのマンションでは、サウナが屋上にあって、広々とした休憩室からも景色が楽しめるような設計でした。
マンションに共同のランドリーがあるというのはカルチャーショックでしたが、家に洗濯機を置かないと、空間がスッキリしていいですね。