しばらく前のことですが、知人から「ヘルシンキになかなか予約が取れないレストランがある」と聞きました。お店は、個性的でグルメなレストランが集まるプナヴオリ地区にあります。
予約を取るのはとても大変だったけど、サービスもお料理もすごくよかったとのこと。他の知り合いからも「ここはヘルシンキで一番好きなレストラン」と勧められたので、「これはぜひ一度行ってみたい!」と、1月初めに友達3人とチャンスを狙うことにしました。
ホームページで1ヵ月前から予約受付が始まるのですが、人気ですぐに埋まってしまいます。ただ直前にキャンセルが出て、突然空くことも。友達が毎日のようにホームページをチェックしてくれたり、電話で確認したりと力を尽くしてくれたおかげで、ようやく3月2日で予約が取れました。
ホームページ内にメニュー表はなく、「その日の新鮮な素材を使った料理」とだけ書いてあります。期待が高まります。行ってみるとレストランは表通りに入り口はなく、中庭に入ったところにありました。まさに隠れ家的ビストロ、という感じです。
店内でまず目を引いたのが、大きなワインセラー。小さなワイナリーのものから大きなメーカーのものまで、幅広いオーガニックワインを取りそろえているそうです。店内の厨房は、目の前でシェフが作ってくれるオープンキッチンスタイルです。席からとても近いところで調理の様子が見えて、テンションが上がります!
メニューは、おすすめのコースにしました。2種類の前菜にパスタかリゾット、温かいメイン料理がそれぞれ選べます。前菜は少し大きめで、他はすべて少し小さめサイズです。
こちらは前菜で、カリフラワーのサラダ、カルパッチョ、カプレーゼ、ビーフのタルタルです。どれも美味しくて、無言になってしまいました。ひとつひとつデザインの違うレトロな雰囲気のお皿も素敵です。
温かいメイン料理にはタコのグリル、ナスのピューレ、フレッシュトマト添えを選びました。
個人的に意外だったのが、お店のスタッフさんがとてもフレンドリーだったこと。高級レストランをイメージしていたので、もうちょっとかしこまった感じなのかと思っていました。フレンドリーながらも、きちんとした接客がとても気持ちよかったです。
残念ながらフィンランドは新型コロナウイルスの感染者が再び増加していて、3月8日から3週間のロックダウンとなってしまいました。ヘルシンキでは外出制限は出ていませんが、レストラン、カフェ、バーなどの営業が制限されて、すべてテイクアウトのみになっています。
ロックダウンは残念ですが「あの味を思い出せば3週間乗り切れる!」と思わせてくれたビストロでした。またここに食べに行く日が楽しみです。