先日、3階ミーティングルーム&廊下の床張りをした際の様子をご紹介しましたが、今回はこの冬についに実現した、3階フリースペースの床の張り替え作業の様子をお伝えします。


2021年1月下旬、札幌の無垢フローリング専門店の(株)シーゲルさんより、待望のフローリング材が到着。長さのある床材の束を、出社していたスタッフみんなで螺旋階段を慎重に上りながら搬入しました。

梱包された床材を慎重に運び上げる
梱包された床材を慎重に運び上げる

下の写真は、床を張り替える前の3階フリースペースの様子です。木目調カラーフロアを張って仕上げた少し変形の空間。床の表面は長年の使用によって、ところどころ削れたり黒ずんだりしていました…。

工事前の3階フリースペース
工事前の3階フリースペース
部屋は少し変形で、床材も2種類に張り分けられていた
部屋は少し変形で、床材も2種類に張り分けられていた

長年の使用で集成材の突板が削られていたり、
長年の使用で集成材の突板が削られていたり、
ちょっと黒ずんだ場所があったり…
ちょっと黒ずんだ場所があったり…
右が3階の廊下で、3年前のリノベーションで張り替えた床。左が今回手を入れる前の状態。風合いの違いは一目瞭然
敷居を挟んで左が今回床を張り替える前の状態。右が3年前のリノベーションで張り替えた3階廊下の床。風合いの違いは一目瞭然

今回使うことになったのは、表面に2㎜の無垢挽板を張って仕上げられた3層タイプの複合フローリング。幅が220㎜とかなり広く、オザネとメザネがロック式に加工されているため、釘なしで床が施工できます。

オザネとメザネがロック式に加工されていて、釘なしで床が施工が可能な仕様
床材のオザネとメザネをロック式に加工
そのため釘や接着剤を使わずに床を施工できる(左右写真提供/(株)シーゲル)

既存の床の上に置いていくだけで接着剤も不要なので、DIYに慣れている方なら戸建てやマンションのリフォーム・リノベーションをするのに自分で床を張れるという商品です。シーゲルさんの話では、海外ではこのスタイルの床材がすでにスタンダードになりつつあるそう。引っ越しの際には床から外して転居先で再利用できるので、エコの観点からも人気だといいます。

当社には残念ながらDIY初心者しかいない(!)ため、今回は大工さんに依頼。ただ、このフローリング材がどんなものなのか、どんなふうに床が張れるのか興味津々!ということで、DIY初心者である営業部のTくんと制作部のIくんが、大工さんに教わりながら床材の施工を体験してみました。

大工さんから施工やフローリング材についての説明を聞いたり、
まずは大工さんから施工やフローリング材についての説明を聞いて、
施工の仕方を実演してもらったり
施工の仕方を見学

右端を固定すると左端が外れる、左を気にすると右がずれる、結果うまくはまらない…と長尺の材の施工に悪戦苦闘気味だったTくんは「自分にはちょっと難しかったです。でも仕組みはカンタンで仕上がりもきれいで、完成すると気持ちがいいですね」との感想。一方で今回、思いがけず床張りの才能を開花させたIくんは「何回か繰り返してコツをつかめば、自分でも施工できるかも」とまんざらでもない様子。DIYに慣れていれば、やりがいがあって楽しく作業できそうです。

大工さんに教わりながら悪戦苦闘のTくん
大工さんに教わりながら悪戦苦闘のTくん
丁寧な手つきで作業をすすめるIくん。床張り作業のセンスの良さが開花
丁寧な手つきで作業をすすめるIくん。床張り作業のセンスの良さが開花

このフローリングの施工方法について詳しく知りたい方は、今回の施工の様子を撮影したこちらの動画もぜひ参考にご覧ください!

床の下地に手を入れて床鳴りを改善するなどの作業も含め、大工さんの手でほぼ丸2日かけて床リフォームが終了しました。ご覧ください!床が美しくなってすっかり見違えたフリールームを!部分的に異なる床材が使われていた部屋の変形部分も、すっきりきれいになりました。

フローリング材の張り替えを終えたばかりの様子。ナチュラルな濃淡とやさしい風合いが素敵
フローリング材の張り替えを終えたばかりの様子。ナチュラルな濃淡とやさしい風合いが素敵
2種類の床材で張り分けられていた変形部分も、すっきりきれい
2種類の床材で張り分けられていた変形部分も、すっきりきれい
無垢材ならではの木目に癒やされる
無垢材ならではの木目に癒やされる

少しだけ余ったフローリング材は大工さんが、下地材の合板そのままだった壁の仕上げに活用してくださいました。こういう使い方ができるのも木のフローリング材の魅力ですね。

下地材の合板が現しだったRC部の上の壁に、余ったフローリング材を施工。いい感じのアクセントウォールに仕上がった
下地材の合板が現しだったRC部の上の壁に、余ったフローリング材を施工。いい感じのアクセントウォールに仕上がった

床張り作業はこれで終わり…ではありません。「無塗装の風合いを楽しむことを優先したい!」という場合の除き、無垢材の床を良い状態を保ちながら使っていくためには、汚れやキズからフローリング材の表面を守るための塗装やワックスがけも重要です。そこで久しぶりにリプランのDIYプロジェクトが始動。床の張り替え作業が終わった数日後、一部スタッフの手で塗装DIYを行いました。

塗装に使ったのは、フローリング材と同じくシーゲルさんからご提供いただいた「ルビオモノコート(セピア)」。完全VOCフリーで主成分がアマニオイルというベルギー生まれの自然健康塗料です。これを塗装ローラーに染み込ませて、床に軽〜く塗布。それを「まんべんなく広げるチーム」と「しっかり塗り込むチーム」に分かれて黙々と小一時間汗を流しました。

ベルギー生まれの自然健康塗料。完全VOCフリーで主成分はアマニオイル
ベルギー生まれの自然健康塗料。完全VOCフリーで主成分はアマニオイル
これをローラーに染み込ませる
これをローラーに染み込ませる。意外と色が濃い目
まんべんなく広げるチーム
しっかり塗り込むチーム

塗装DIYの詳細はこちらの記事をぜひご覧ください!
▶3Fフリースペースの床を塗装する-リプランのDIYプロジェクト

そして塗り上がり1日後の状態がこちらです!

塗りたてでまだなんとなくしっとりとして、表面にツヤも残っている
塗りたてでまだなんとなくしっとりとして、表面にツヤも残っている

1日半ほど乾燥させたら、いよいよ最終仕上げ。塗装したフローリング材の表面を保護するワックスを全体にさーっとかけるのですが、これは社長が週末に作業して、有終の美を飾ってくれました。

使ったワックスは「ルビオモノコート ハイプロテクト(ワックスクリーナー)」。クリーニングとメンテナンスが同時できる便利な塗料です。社長いわく「サッサッサッとできたよ。ボトルの中身があまり減ってないように見えるけど、ケチったわけではなくて、これで十分足りました」とのこと。

界面活性剤と自然オイル(アマニオイル)でできている自然健康塗料「ハイプロテクト(ワックスクリーナー)」
界面活性剤と自然オイル(アマニオイル)でできている自然健康塗料「ハイプロテクト(ワックスクリーナー)」
今回の仕上げに使ったのは、1Lボトルの1/4ほど。今後のメンテナンスにも引き続き使える

ワックスを塗って2週間ほど経ち、塗料もすっかりフローリング材になじみました。廊下のフローリングともいい感じに調和して、空間全体がグレードアップしたような印象です!

塗装から2週間以上が経ち、塗料が木になじんで落ち着いた
念願の美しい床の空間が完成!塗装から2週間以上が経ち、塗料が木になじんで落ち着いた
木目を生かしたナチュラルな塗装仕上げに
木目を生かしたナチュラルな仕上げに
色や板の幅、テクスチャ―などが違っていても、無垢材という共通項によって雰囲気が調和する

今回施工したシーゲルさんのフローリング材は、住宅はもちろん、退去時に原状回復が求められる店舗やオフィスにも最適。ちなみに今回提供いただいた商品は幅広タイプのため板が厚めの14㎜でしたが、より施工しやすい幅150㎜×厚み6㎜のタイプが近いうちに発売予定だそうです。これから春を迎え、DIYで部屋を模様替えして気分一新しようとお考えの方は、ぜひ床もDIYしてみてはいかがでしょうか?

(文/Replan編集部)

取材協力/株式会社シーゲル