こんにちは。編集部のNマキです。先週「利尻島の思ひ出」を語った営業部Tくんの編集部ログを受けまして(?)、今日は礼文島の旅エピソードを少し。山の日にかかる連休を使い、かねてから目論んでいた礼文島への旅を、編集部のAOさんと決行しました。
札幌から左に利尻島のシンボル「利尻富士」を眺めつつ見えてきたのは、礼文島。稚内の北の方へフェリーで2時間ほどのところにある、全長29kmほどの小さな島です。
一般的には「花の浮島」なんて愛称があるほど花が有名で、トレッキングが人気の礼文島ですが、個人的にこの島に惹かれた理由は3つ。
- 島が小さめ
- 縄文、オホーツク文化の出土品が見れる
- 野生のアザラシに会えるかもしれない
1については、AOさんの車での移動が前提だったため、2泊3日なら島全体を十分に見て回れます(日曜日は島中のガソリンスタンドが定休日で、ガソリン節約のため車を使わずに歩き回るという結果にはなりましたが…)。
2については、フェリー乗り場のほど近くにある「礼文町郷土資料館」で叶いました。入ると巨大なトドの剥製が、無防備な感じで迎えてくれます。驚いたのは、想像以上に展示品がたくさんあること。海獣の牙を彫ってつくられた「脇腹に熊をつけた女性の像」とか、じわじわくる展示品もあるので、狩猟採集時代好き、縄文土器好きの方はぜひ訪れるといいと思います。歴史を知って島内を巡ると、また景色が違って見える気が…
いちばん実現が難しいと思っていたのが、3です。相手は野生だし、そもそも天候が悪ければその確率は下がってしまう。ところが見れました。それも笑っちゃうほどたくさんの群れ!見つけたのは、ひとりで早朝散歩に出たAOさんです。知らせを受けて飛び起き、足早に船泊のホテル前の海岸を歩いていくと、浜辺にチェアを出して海を眺めるAOさんの視線の先には無数のつぶつぶが…。
スマホのカメラのため、ズームすると画像がガビガビですが、海面になるべく体を出したいのか、こんなふうに「く」の字型に反り気味な個体がたくさん。しかも野太い声でアウアウ、ウォーウォー叫びながら絵にかいたようなボクシングスタイルで殴り合ってケンカして場所を取り合ったり、お腹を前脚でビチビチ叩いたり、何かの加減で突然バシャバシャと一斉に海に潜ったり、まあ楽しい。
私たちはここを「アザラシ海岸」と命名し、朝に夕にと双眼鏡を片手にアザラシ観察に勤しみました。双眼鏡をのぞくと、レンズ越しにアザラシと目が合ったりして、それもまた幸せなんです。。
天候に恵まれた旅でしたが、この旅程の前後で礼文島は大雨に見舞われ、私たちが行ったときにもところどころで土砂崩れや浸水の被害が見受けられました…。場所柄や地形から厳しい環境ではありますが、息を飲むような美しい北の自然にも出逢えて、道内の島旅への意欲が刺激された礼文島の時間でした。
ちなみに、稚内のフェリーターミナルから車で15分弱のノシャップ岬にある小さな水族館「ノシャップ寒流水族館(アザラシとペンギンが一緒に居るのが見れる)」といくつかある食堂の海鮮丼もおすすめですよ。