FF灯油ストーブに転換
~北海道の暖かさが戻ってきた
このマンションは床暖房標準装備です。私の大嫌いなオール電化で、エコキュートの温水を使っています。リビングとダイニング全体に入っています。エアコン暖房をしながら、何はともあれ使ってみました。
マンション購入時、あえて最上階の20階を避けて19階を選んだのは、上下左右住戸に囲まれていれば、夏の暑さも防げ、冬は暖かいだろうというもくろみでした。マンションの外壁面積はとても小さく、ほとんど窓です。熱が逃げる床天井、戸境壁からは、隣の住戸ですからほとんど熱が逃げないはずだったのです。ところが、この家で暮らしてみると床が冷たいのです。戸境壁も天井も温度が低いようです。どうも仙台の人はあまり暖房をせず室温を上げないようです。おかげでわが家は24℃ぐらいにしないと暖かく感じません。床も冷たいので床暖房を使い始めたのですが、確かに快適です。しかし1月~2月の1ヵ月で電気代の請求書が3万5千円も来てそれっきり使っていません。
原因は、使ってみてわかったのですが、床暖房を入れると、日中もエコキュートが運転して、お湯を切らさないようになります。これはわかっていました。しかし、夕方~夜になっても運転が続き、深夜電力に切り替わる夜11時頃にようやく運転が止まります。結局深夜はピクリとも動かず、エコキュートの消費電力はすべて昼間電力になるのです。
エアコンの暖房でひと冬過ごし、エアコン暖房の寒さがわかりました。設定室温まで暖まると、普通の暖房機なら送風は止まるのですが、わが家のエアコンは室温の空気を吹き出し続け、それがダイニングのところに来るので寒いのです。エアコンはダイキンの高級機で20万円もしたものです。風向きをいろいろ変えてみましたがどうにもならずに暮らしていました。
あるとき、ふとエアコンの横の壁に大きな給気口があり、それを利用したら灯油のFF灯油ストーブを設置できるかもしれないと気づきました。第3種換気の給気口は、寝室3ヵ所とリビングで計4ヵ所あり、寝室の2ヵ所は外をアルミテープで塞いであります。何しろ、ちょうどベッドの高さの枕元についていて、そこから冷たい風とともに夜中の救急車の音が入ってきます。すぐに塞いだのです。このリビングの給気口も塞ぐと、納戸にある給気口1ヵ所になります。ここから80㎥入ってくれるかが問題です。それでも、サンポットにお願いしてストーブを1日がかりで私が設置しました。
写真7を見てわかるように、排気煙筒がむき出しで、不細工な50リットルの灯油タンクを見て、やっぱり女房はみっともないといい始め、私の道楽には付き合いきれないとつぶやいていましたが、ストーブを付けてしばらくして部屋が暖まり出すと、一言「ああ、北海道の暖かさが戻ってきた」…よかったなと思ったのです。
納戸の給気口は、ガラリなどの付属品をすべて外し、空気抵抗を少なくしたことでなんとかなっているようで、おかげで納戸の温度が低くなり、置いてある食品のためにはとても良いようです。
マンションの設計者には生活感が無い?
一戸建て住宅を新築するとき、施主は、今まで住んでいた家の経験をもとに、いろいろな注文を付けることができます。マンションではそれはほとんどできません。大手設計事務所の設計チームが設計します。狭い面積の中によく計画できるものだと、図面を見て感心しているのですが、住んでみると、間取り以外のところで山のように不満が生じました。このマンションは省エネ等級3等級クリアで省エネポイント30万円分をいただきました。しかし暮らしてみると寒い、暖房費がかかる、結露はするで、基本的な性能はまだまだだと感じます。
一例としてエコキュートの話をしますと、タンクからの給湯配管が床のコンクリートに埋め込まれているので、当然配管の断熱はしていると思うのですが、その断熱が薄いのです。朝、お湯が出るまで1分もかかります。15分してまたお湯を出すと、もう水になっています。こういうのは、断熱材を厚くするだけで改善されるはずで、その費用は数千円です。マンションの設計者に、自分の設計したマンションに住んでみることをおすすめしたいと思います。