フィンランドの住宅では「ガラスバルコニー」が人気です。バルコニーの手すりの上にガラスの扉がついていて、開け閉めできるようになっているんです。手すりより下の部分もガラス張りです。最近建てられたマンションのほとんどに、この「ガラスバルコニー」があります。

フィンランドでは洗濯物を部屋干しすることはありますが、バルコニーでは干しません。バルコニーにはチェアやテーブルを置いて、第2のリビングルームのように使われています。

ガラスバルコニーが最も活躍するのは、春と秋です。バルコニーに付いているガラスに断熱性はなく、空間の温度は外と家の中の間くらい。サッシのような気密性もほぼないので、虫などは入ってきますが、フィンランド人の友人は、「ガラスバルコニーは夏を長くしてくれる」と話していました。ガラスバルコニーがあれば、春や秋まで含めたより長い期間、家に居ながら外を楽しむことができるというのです。

ガラスバルコニーのあるマンション。ロールスクリーンで陽射しを遮ることもできる
建ち並ぶマンションの多くにガラスバルコニーがある。窓辺にはチェアやテーブルを置いたくつろぎの場所に

こちらは以前足を運んだハウジングフェアで見かけた戸建住宅のガラスバルコニー。そこそこ広くて、鳥かご型の1人掛けソファやバーベキューグリルを置いてもゆとりのサイズ感です。
(ハウジングフェアの記事はこちら▶ https://www.replan.ne.jp/articles/14105/)

戸建住宅のガラスバルコニー。手すりの下もガラスだと、景色をすっきりと見通せる
戸建住宅のガラスバルコニー。手すりの下もガラスだと、景色をすっきりと見通せる

こちらのマンションでは、ところどころにガラス扉がついてるバルコニーが見えます。リフォームで後から追加したのでしょうね。ちなみに冬の間は冷え込みも厳しいため、あまり出番はないそう…

リフォームで、バルコニーにガラス扉を後付けする住人もいるよう
リフォームで、バルコニーにガラス扉を後付けする住人もいるよう

冬は日照時間が短いこともあって、陽の長い季節はできる限り外時間を楽しみたい!というフィンランド人。お茶や読書、インターネットなどをしてくつろげるガラスバルコニーは、夏が始まる前から終わった後まで、外気分を楽しませてくれるフィンランドの生活にぴったりな空間です。