ゴールデンウィークを過ぎ、木々の緑も芽吹きはじめて、外の新鮮な空気を楽しみながらのんびり日向ぼっこをしたり、お花を愛でたりと、生命力あふれる自然を満喫したい季節になってきました。
でも新型コロナウイルスの影響で外出の自粛が続く今、家族で行楽に出かけるのは難しくて、せめて家で楽しもう!と、ベランダやテラスを生かしておうち時間を過ごしていらっしゃる方も多いのではないでしょうか。実際、最近は「家でもアウトドア気分を味わいたい!」と、間取りを工夫するケースも増えています。そこで今回は、家にいながらゆったりと外を満喫できる「アウトドアリビング」のある家の事例をご紹介します。
昼夜を問わず、自由に使える
アウトドアリビング
この建物は、「アウトドアは好き。でもしょっちゅうキャンプに行くのは大変。それなら家で、アウトドアを楽しもう。」というコンセプトでつくられた地域ビルダーのモデルハウスです。特徴的なのは、ダイニングからつながる大きなテラス。庭の約半分を占めるこのテラスは、食事のスペースになったり、くつろぎのリビングになったり。ウッドフェンスが心地よく視界を遮ってくれるので、人目を気にせず過ごせます。
木の温もりあふれるLDKは、庭に向けて大きな窓があって開放感に満ちています。日中は明るい光がたくさん射し込み、夜は室内の間接照明と庭の照明で一体感を持たせた特別な空間に変身します。ウッドフェンスのおかげで夜になってもカーテン要らず。庭をただ眺めるだけの場所に終わらせるのではなく、食事や読書など日常の生活空間の一部として使える空間にした、楽しさあふれる住まいです。
リノベーションで実現!
大きなウッドデッキが、リビングの一部
行き交う人が多く、家と家の距離が近い都市部はプライベートゾーンをつくる必要がありますが、自然豊かな郊外の立地だと、そのロケーションを存分に生かしたアウトドアリビングがつくれます。
転勤族のKさんご夫妻は、豊かな自然の中でのびのびと過ごす子どもたちの姿を見て、今暮らしている町で家を建てました。新居は、目の前に田園風景が広がる築30年の古家をリノベーションしたもの。梁や柱、基礎、構造材など既存のものを最大限に活用しました。
古家は規模が大きかったので、リノベーションでは1階部分を減築。その分、広いウッドデッキをつくりました。リビングからそのままつながるウッドデッキの向こうには、田園風景が地平線のように広がります。広い庭も加わり、家にいる毎日がまるでキャンプのような感覚です。ウッドデッキに出てゆっくりお茶をしたり、兄妹で庭でボール遊びをしたりと、豊かな自然を満喫しているKさんご家族です。
広いバルコニーでBBQも。
陽当たり重視の2階アウトドアリビング
住宅街に建つKさん宅は2階リビングの家。それはプライバシーを重視しつつ「とにかく陽当たりのいい家に」という奥さんの希望と、「自宅でバーベキューを楽しみたい」というKさんの望みを叶えるためのプランです。2階だからこそ実現できた高天井のリビングは、1m近い庇のおかげで、真夏の日射を遮る一方、冬は室内の奥まで陽射しを採り込みます。
陽射したっぷりの明るいリビングの外には、広いバルコニー。窓を開け放てばそのままアウトドアリビングになる設計です。ホームパーティーも十分にできる広さで、存分に開放感を味わえるにもかかわらず、2階なので近隣の目はそれほど気になりません。読書やお子さんの遊び場など日常の使い勝手も申し分なく、気が向いたときにいつでもバーベキューが楽しめると、Kさんも大満足。開放感と使い勝手の両方を兼ね備えた大満足でのアウトドアリビングです。
豊かな自然環境を生かせる郊外ではもちろん、周辺環境や面積が限られる都市部でも、プランの工夫次第で快適なアウトドアリビングがつくれます。自分たちの使い方や、必要な機能、メンテナンス性などをあれこれ検討して、長い目で見ておうち時間が楽しくなるようなアウトドアリビングを実現してくださいね。
(文/Replan編集部)