フィンランドの国の動物って何だと思いますか?正解は「ヒグマ」。フィンランド語でkarhu(カルフ)といいます。ヒグマはフィンランド人にとって身近な動物で、暮らしのなかのさまざまところで見かけます。例えばこちらはヘルシンキで人気の大きな公園、カイヴォプイストにあるヒグマの像です。ヒグマが魚を捕えるところを象っています。
「KARHU(カルフ)」という国産ブランドのスニーカーもあります。2016年に100周年を迎えたフィンランドの老舗メーカーで、スニーカーにはヒグマのマークが入っています。
フィンランドで人気のビールといえば、こちらの「Karhu(カルフ)」。スーパーやバーには必ず置いてある定番商品です。
ところで最近ヘルシンキでは、家の窓辺にクマのぬいぐるみをよく見かけるようになりました。これまではなかった現象です。
「ヒグマがフィンランドを代表する動物だから、クマを置いているのかな」と思っていたら、これは世界的に広まっている「テディベアを探せ!(Teddy Bear Hunt)」という、新型コロナウィルスの影響でロックダウン(都市封鎖)となり、行動が制限されている子どもたちを元気づけるための活動だそう。
フィンランドでも今は、学校はもちろん習い事もお休みです。そんな中で、子どもたちはつかの間の気分転換に近所のお散歩をしながら、クマのぬいぐるみを見つけて楽しむことができます。
「テディベアを探せ!」は住宅だけではなくお店にも広まっていて、カフェや不動産屋さんなど、意外なところにいるクマを見つけるのが私にとっても最近の楽しみになっています。世界的に大変な状況ですが、「どんな子どもが置いたのかな?それとも大人が子どもたちを元気づけようとして置いたのかな?」とあれこれ想像させてくれる窓辺のクマに、気持ちが温かくなります。