今回は生活で身近なスーパーについて、日本ではあまり見かけないけれどフィンランドではよくあるものを紹介します。
1つ目は「野菜・果物売り場のスケール(はかり)」。フィンランドのスーパーでは野菜や果物はほとんどが量り売りです。1kgあたりの金額と番号が表示されています。例えばリンゴを1つ買いたいときには、まずスケールにのせます。そしてそれぞれの果物や野菜に表示されている番号を押すと、重さに応じて値段のシールが印刷されます。好きなものを1つずつでも買えるのでとても便利。はじめは、1kgいくらといわれてもピンとこなかったのですが…。
続いては、リサイクルできる缶やボトルを集める機械です。ヘルシンキではリサイクルできるボトルはスーパーに持っていきます。フィンランドの缶・ボトルリサイクルはデポジット制。ペットボトルには20セント、ビールの缶には15セントなどと還元される金額が記載されています。
持ち込んだボトルや缶を黒い丸い穴に入れると、自動的に中に取り込まれていきます。持ってきたボトルや缶をすべて入れ終えて緑色のボタンを押すと、レシートが出てきます。このレシートをレジで見せると、買い物の合計額からリサイクルしたボトル・缶のデポジット分を割引してくれます(現金で受け取ることもできます)。ボトルや缶を購入したのとは違うお店でも、返却オッケーです。
これはフレッシュオレンジジュースの販売機。ボトルを自分でセットして、ボタンを押すとオレンジが搾られていきます。このボトルもスーパーに返すと20セントが戻ってきます。
フィンランドではグルテンフリーの食事を選ぶ人が多いため、グルテンフリーの食品も日本以上に数多くあります。ここの棚はすべてグルテンフリーのパン。レストランでもたいていグルテンフリーのメニューがあるんですよ。
海洋プラスチックが世界的な問題になってきた影響か、プラスチックの代わりに木でできたスプーンやフォークなどのカトラリーを最近よく見かけます。
大きめのスーパーだと日本食コーナーがあります。お寿司はフィンランドでもよく知られていて、家で挑戦する人もけっこういるようです。日本製ではないですが、ノリ、スシライス、巻き簾はよく見かけます。フィンランドでは、日本のお米や日本のお米に近い粘り気のあるお米が「スシライス」という名前で売られています。
最後にレジについて。レジ袋はすべて有料で「ビニール」「紙」「バイオ」が選べます。値段は約20セント(約24円 1ユーロ120円にて計算)。ヘルシンキでは生ごみは分別して捨てるのですが、バイオの袋はその時に使えます。
袋を買う人もいますが、エコバッグや自分のリュックなどに入れる人が多くて、牛乳1リットル1本ともう1点くらいなら、そのまま手に持って歩いている人も見かけます。はじめはちょっと驚きましたが、確かに袋は必要ないですね。
こんなふうに身近なスーパーでも、意外と日本と違うことも多くて、文化や食生活の違いを感じますし、おもしろいなあと思います。
ちなみにフィンランドでもコロナウィルスの影響で今週から学校は休みになったり、国境が閉鎖されたりするなど対策が一気に進んでいます。ただ今のところ、スーパーはいつもどおりで影響は少ないようです。