注文住宅ならでは!音楽や映像を楽しむ暮らし」で紹介した3件のお住まいのように、「家をつくるなら、趣味を存分に楽しめるこだわりの空間をつくりたい!」という方も多いでしょう。自分の「好き」を形にすれば、家づくりはもっと楽しくなります。そこで今回は、さまざまな形の「趣味を楽しむ家」をお見せしましょう。

もはや生活の一部!
サーフィンありきの家づくり

Mさんは大のサーフィン好き。午前3時45分に起床して愛犬と一緒に車で20分ほどのビーチへ出かけ、朝一番のサーフィンを楽しんでから、7時前には自宅に戻り、支度を終え職場へ。これがMさんの毎日の日課です。お住まいは、玄関ポーチに温水シャワーを完備。さらに、そのまま浴室へ直行できる出入り口があり、ビーチの汚れを居室に持ち込まずに済むという、サーフィンのある暮らしを前提に動線がつくられています。

無塗装のカラマツ材を下見板張りにした細長い形状のMさん宅。リビングの開口部につながるウッドデッキを設けている
無塗装のカラマツ材を下見板張りにした細長い形状のMさん宅。リビングの開口部につながるウッドデッキを設けている
温水シャワーができる玄関ポーチ。左側に見えるのが、バスルームにつながる出入り口
温水シャワーができる玄関ポーチ。左側に見えるのが、バスルームにつながる出入り口
体についた砂を室内に持ち込まずに洗い流せるバスルーム。硯石を模したタイル張りの浴室も造作
体についた砂を室内に持ち込まずに洗い流せるバスルーム。硯石を模したタイル張りの浴室も造作

昔から自然の中で暮らすことが夢だったというMさん。自宅は、雑木林に囲まれた場所に建っているので、海と森の両方を楽しめます。自宅は海仲間にも居心地がよいと評判で、開放感にあふれたLDKに20人もの友人が集うこともよくあるそう。趣味を存分に満喫しながら、充実の田舎暮らしを楽しんでいます。

開口の位置、天井の高さにとことんこだわったリビング。開口部は天井高を抑え、窓越しの風景が絵のように映えるように
開口の位置、天井の高さにとことんこだわったリビング。開口部は天井高を抑え、窓越しの風景が絵のように映えるように
敷地の形状をそのまま生かし、土地なりに建てられた外観。豊かな緑に囲まれている
敷地の形状をそのまま生かし、土地なりに建てられた外観。豊かな緑に囲まれている

趣味に没頭できるスペースで
Nゲージを楽しみ尽くす

娘さんが生まれたのを機に、新居を構えたMさんご夫妻。三方を住宅に囲まれた土地ながらも、採光やブライバシーを確保した明るく開放的な住空間、趣味の仲間を気軽に呼べる広々としたバーベキューデッキと駐車場、独りの時間が楽しめるホビースペースなど、たくさんの希望を建築家との二人三脚で実現しました。

公道に面する建物西面は採光窓のみを設けて、ブライバシーを確保。来客のための駐車スベースもたっぶり設けた
公道に面する建物の西側はハイサイドライトのみにして、プライバシーを確保。来客のための駐車スペースもたっぶり設けた
アウトドアリビングとして設けられたコートは、約27帖。外部からの目線を気にせず、バーベキューを楽しめる。土間から直接外に出入りができ、使い勝手がいい
アウトドアリビングとして設けられたウッドデッキの中庭は、約27帖。外部からの目線を気にせずにバーベキューを楽しめる。土間から直接外に出入りができて使い勝手もいい
コートをガラスの大開口から一望できるダイニング・キッチンは、明るく開放感たっぶり
中庭をガラスの大開口から一望できるダイニング・キッチンは、明るく開放感たっぶり

鉄道模型に夢中になった小学校時代。Mさんは少ないお小遣いの中から、最新型の車両の模型を選びに選んで集めては、毎日飽きずに眺めていたといいます。

そんなMさんが大切にしてきたNゲージの模型を飾るホビースペースは、2階にあります。コンパクトながら、デスクや収納棚も完備。レールをセットする空間にはリビング側にも開口をあけ、階下の家族の気配を感じながらも、趣味の世界に存分に浸ることができます。「少しずつ手を加えて、自慢の模型を走らせてみたいですね」と笑顔のMさん。これからの変化が楽しみです。

ダイニング・キッチンから土間方向を見る。正面に見える階段は、夫婦の寝室、Mさんのホビースベースに続いている
ダイニング・キッチンから土間方向を見る。正面に見える階段は、夫婦の寝室、Mさんのホビースペースに続いている
両サイドに豊富な収納を確保。模型の制作作業ができるデスクも完備しているホビースペース
両サイドに豊富な収納を確保。模型の制作作業ができるデスクも完備しているホビースペース
Nゲージ模型を飾るスベースには開口が。階下にいる家族の気配が伝わってくる
Nゲージ模型を飾るスペースには開口が。階下にいる家族の気配が伝わってくる

2種類のプライベートサウナで
リラックスタイムを満喫

外観からすでに楽しさが感じられるKさんご夫妻のお住まい。片流れの大屋根に、レッドシダーを一面に張った壁。そしてグラデーションを描く玄関ポーチの土壁など、デザインへのこだわりが伝わってきます。アウトドア好きなお二人は、屋根付きウッドデッキと広い庭で、グランピングやガーデニングなども楽しんでいるといいます。

一直線の片流れ屋根と壁面のレッドシダーが美しい。日本古来の版築壁をイメージし、一層一層土の調合を変えて造作された玄関ポーチの土壁が印象的
一直線の片流れ屋根と壁面のレッドシダーが美しい。日本古来の版築壁をイメージし、一層一層土の調合を変えて造作された玄関ポーチの土壁が印象的
リビングと玄関の土間スペースの間仕切りも土壁で。部屋に入る前に気持ちをリセットできる空間
リビングと玄関の土間スペースの間仕切りも土壁で。部屋に入る前に気持ちをリセットできる空間
片流れ屋根の形状を活かしたダイナミックなLDKは吹き抜けで開放感いっぱい。白壁と木の空間に白のスケルトン階段が映える
片流れ屋根の形状を活かしたダイナミックなLDKは吹き抜けで開放感いっぱい。白壁と木の空間に白のスケルトン階段が映える

そんなKさんのもうひとつの趣味が「プライベートサウナ」。浴槽がない代わりにシャワー付きのスチームサウナと、ドライサウナを設けました。リラックススペースを兼ねた広いユーティリティもあって、大好きなサウナを毎日心ゆくまで堪能できます。「思いっきり汗をかいて、心地よい疲労感のまま眠りにつけるのが快感です」と、Kさんはスッキリした表情で話します。

気軽にロウリュウ(熱波)サウナが楽しめるドライサウナと
ロウリュウ(熱波)サウナが気軽に楽しめるドライサウナ
このスチームサウナを気分次第で使い分けているそう
Kさんはドライサウナとこのスチームサウナを気分次第で使い分けている
2つのサウナにつながるユーティリティは、セカンドリビングといってもいいぐらいの広さと快適さ
2つのサウナにつながるユーティリティ。セカンドリビングといってもいいぐらいの広さと快適さ

多くの人にとって、家づくりは一生に一度の大きな買い物。限られた予算の中で趣味の空間をつくるのは贅沢と思われるかもしれませんが、完成した家がこれから何十年も、毎日暮らしていく場所と考えれば、豊かな暮らしの大切な要素とも言えます。快適で、趣味も心おきなく満喫できる。そんな楽しい家づくりを目指してみませんか?

(文/Replan編集部)