「暮らしも仕事もうまくいく。職住一体の住まいの間取り集」では住まいの一部にワークスペース、「家の一部をお店に。職住一体の住まいの間取り集」ではお店を併設した住まいを紹介しましたが、「職住一体の住まい」のバリエーションはまだまだあります。これまでの事例とはまた違う使い方をしている、個性的な形の「職住一体の住まい」をご紹介します。
※掲載方法の都合上、図面の縮尺は一定ではありませんので、ご了承ください。
メインに音楽教室。
9つのキューブが連なる家
■タイプ/家×音楽教室
■家族構成/本人30代、母親
9つのキューブが角度を変えて重なり合う独創的な建物は、建築家の自邸です。母親が営む音楽教室を1階の大きめのキューブに設けて、その他の居室は大小それぞれのキューブに配置。それぞれの空間の役割は明確ですが、内部では連なるように空間の一部が連続しているので、一体感もあるプランとなっています。
■設計・施工/BHIS+K’s planning
<Replan東北 vol.53 掲載>
自宅の上にスタジオ。
創作の場が共存する住まい
■タイプ/家×劇団スタジオ
■家族構成/夫婦30代、子ども1人
舞台創作のためのスタジオを備えたこの住宅は、劇団を主催するお施主さんが「画家の家にアトリエがあるように、自宅に舞台創作の場をつくりたい」という願いが形になったもの。当初は住居とスタジオを切り分けたいと考えていましたが、設計提案によって生活と創作の場がほどよく融合した職住一体の形です。
■設計/都市建築設計集団/UAPP
■施工/共栄ハウジング
<Replan東北 vol.46 掲載>
農家ならではの職住近接の形
裏口と事務コーナーのある家
■タイプ/家×裏口&事務コーナー
■家族構成/夫婦40代、子ども2人、父
米農家の後継者であるTさん。実家の老朽化も進み、お父さんと一緒に暮らせる二世帯住宅を建てました。農作業姿でもそのまま入れる広い土間空間の裏口があり、2階の一角には事務関係と仕事や書類の管理ができる事務コーナーも設けています。またキッチンには、野菜などを貯蔵できる食品庫を2つ設置するなど、農家らしさが生かされている住まいです。
■設計・施工/芦野組
<Replan北海道 vol.118 掲載>
音楽教室に劇団、農家まで、今回紹介した3事例はそれぞれの職住の形の違いが明確で、デザイン面でもその違いが個性として現れていました。
こうやってさまざまな「職住一体の間取り」を見ると、どのお家もひと際工夫されたプランニングで、暮らしも仕事もうまくいくようにつくられていることがよく分かります。一見、突飛に見えるところも、そこに住む・そこで働くご家族にとっては、一番自分たちにフィットした形なのでしょうね。
みなさんも、ここで紹介した「職住一体の間取り」を参考に、自分たちらしく暮らせる・働ける理想のプランを考えてみてはいかがでしょうか。
現在発売中のReplan北海道 vol.125とReplan東北 vol.65では、さまざまな「職住一体の暮らし」を紹介しています。ぜひ書店やコンビニ、リプランのWebサイトでご覧ください!
(文/Replan編集部)
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