先日の記事「マネしたくなるアイデアいっぱい!子ども部屋のインテリア」では、かわいい色やデザインで、その部屋を使うお子さんたちが楽しい気持ちになれるようなインテリアをご紹介しました。
その記事のなかの写真にもいくつかありましたが、Replanの取材先のお宅では、「可変性のある子ども部屋」をよく見かけます。理由は「兄弟のつながりを大切にしたい」「年齢を考えると個室で使う期間は10年もない」「将来間取りが変えられるように」など、各家庭によってさまざまです。
子ども部屋が、他のスペースと明らかに違うのは「必要な期間が短い」という点です。子どもは成長し、ゆくゆくは就職や大学進学で実家を離れて独立する可能性が高い存在です。実際「実家の自分の部屋が、今は物置になっている」という方も多いのではないでしょうか。
「可変性のある空間」を子ども部屋にするメリットは、お子さんの成長や家族構成、ライフスタイルの変化に合わせて、使い方を変えていけるところです。そこで今回は、そんな「これから」の工夫が凝らされた子ども部屋をいくつかご紹介しましょう。
いずれ仕切ることを考えた
可変性のある子ども部屋
取材先で特によく見るのが、ドアや窓、照明の数・位置は予めお子さんの人数に合わせて設定しつつ、間仕切りなしの広い1室にしたケース。お子さんたちがまだ幼いときは兄弟で走り回れる広い空間にしておいて、ひとりの時間も必要な中高生になった頃に間仕切りをしてそれぞれの部屋を持たせるという、合理的な方法です。
通路を兼ねる子ども部屋
家づくりのときは、家族の人数に対して部屋数に余裕がない場合もしばしば。限られた面積をどう上手く活用するかがポイントです。この住まいでは、玄関ホールからつながる縦長の動線上に子どもの勉強部屋と寝室を連続で配置し、それぞれの部屋の一部が廊下を兼ねるようにプランされています。
こちらは、団らんスペースと主寝室にスキップフロアでつながるオープンな子ども部屋。通路を兼ねることで、空間にゆとりが生まれているのが分かります。
真ん中の大きな1室空間を巡るように土間空間の廊下がある、可変的な間取りのこの住まいでは、一角に造作のベッドを設けて、下部のスペースを子ども部屋として使えるように設計されています。
常にオープンな子ども部屋
将来的に間仕切りを設けることを想定しているケースもあれば、個室の子ども部屋を想定せず、オープンな2階ホールやフリースペースをそのまま子ども部屋として活用するというケースもあります。仕切りがないので開放的なうえに、どこにいても家族の気配を感じられます。
成長に応じて
一つの個室を使い回す
とはいえ、特に受験を控えた時期などは、お子さんが集中して勉強できる環境をつくってあげることも重要です。コンクリートブロックでつくられた築30年超のこのお住まいは、主寝室のほかに個室は1つ。基本的にお子さんたちの勉強場所は造り付けのカウンターで、受験生になった子がこの個室を順番に使っていたといいます。
そして4人のお子さんがいるこのお住まいでは、子ども部屋は2部屋。今は長男が1部屋、3姉妹で1部屋使っていますが、長男が独立したら空いた部屋を受験生になる妹さんたちが順送りで使う予定だといいます。受験は子どもの成長とともに必ずやってくるものなので、どんな間取りにするにしても、ちゃんと考慮しておきたいですね。
子ども部屋はお子さんの年齢によって、その使い道が大きく変わってきます。家づくりのときは、夫婦2人の老後などはもちろんですが、お子さんのいる間と独立してからをよく想像して、最も効率的と思えるプランを検討してみてくださいね。
(文/Replan編集部)
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