Replanの取材ではたくさんのこだわり溢れるお住まいを訪問します。気になるポイントはいくつもありますが、そのひとつが「洗面台まわり」です。最近の人気はやっぱり、タイルを使った仕上げ。サイズや素材、色の組み合わせ、タイル仕上げの範囲などによって印象が大きく変わって、その家らしさが滲みます。
洗面台まわりの印象、という点で考えると、昼間に電気をつけなくても明るい洗面台はとても爽やかで、タイルの微妙なニュアンスの色合いが引き立ちます。そこで今回は、窓を上手に生かした、タイルが映える明るい洗面台の例を紹介していきましょう。
洗面台と鏡の間に、窓
最近ちらほら見受けられるのが「洗面台と鏡の間に窓」のパターン。手元が明るく、側面の壁に張ったタイルの色も自然光で映えます。こちらは、トイレの手洗いも兼ねるパウダーコーナー。窓からの自然光で、お化粧の色が正しく見えます。このお宅ではこの窓から朝日が入り、1日を心地よい気分で始められるそう。
スペースに余裕があれば、このように側面の壁に沿って棚を造作し、収納をたっぷりと確保することもできます。グリーンのモザイクタイルで、洗面台まわりが一層さわやかな印象に仕上がっていますね!棚にディスプレイされた籠コレクションも素敵です。
こちらは、両サイドの壁を白い艶のあるサブウェイタイルで仕上げた洗面台です。白が光を反射して、空間をより明るく照らします。デスクの袖机のような引き出しに加え、壁を利用した壁面収納までトータルコーディネート。鏡の前にも棚(一輪挿しが置いてあるところ)を設けるなど、使い勝手も考えられています。
鏡の上に窓
鏡の上に横長の明かりとり窓を設けて、日中の明るさを確保するパターンもしばしば見られます。外の光が洗面室内に広がって、爽やか。壁や天井を白くすると、光をより効果的に反射します。
グレーとブラウンのシックなモザイクタイルが映えるホテルライクなこの洗面台は、鏡の上にすりガラス入りの窓を設置。自然光に満ちていて、パウダーコーナーとしても最適です。
コンパクトでも、タイルづかいと窓で存在感のある洗面台まわりを実現することができます。こちらはその好例。人気のタイル「コラベル」を広い面積に使い、アクセントウォールのような仕上げに。タイルと窓が彩りと光を演出して、特別な空間をつくっています。
このお宅では、鏡の上部に横長の樹脂サッシをはめ込んでいます。洗面台はダブルボウルに。洗面ボウルが2つあって洗面台も幅が広いので、半分を鏡、半分を収納棚として使えるようデザインされています。光を反射して明るく輝くグリーンの不規則な凹凸のあるタイルが個性的。
明かりとり窓は横長のシンプルなものだけではありません。こちらのお宅では、アイアンの格子が入ったレトロ感のあるガラス窓を、明かりとりに用いました。やさしい木の風合いを生かして仕上げたナチュラルテイストの洗面台と、雰囲気がよく合っています。
側面や背面に窓
プランニング上、どうしても鏡の上や下に窓を設置できないケースもあります。そんなときは、洗面台の側面や背面から外の光をとり入れる方法もあります。こちらのお宅では、小さめの窓を洗面台の側面に設けました。やわらかな光で、モザイクタイルや大理石のカウンター材が魅力を発揮しています。
こちらは家事室やパウダールームを兼ねた洗面室ですが、洗面台の背面の上部に横長の窓をつけて、外の光を効果的にとり込んでいます。とても明るくて、気持ちが良さそう。
間取りによっては、洗面室の外の部屋の窓を利用する方法も。このお宅のように、鏡に室外の窓からの光が届くように計画できると、洗面室内が明るくなります。順光で照らされたモザイクタイルがぐっと引き立ちますね。
こんな工夫をした家も。隣のトイレ窓からの光を洗面室まで届くよう、間仕切り壁の上にすりガラスを入れて採光を確保しました。側面の壁にも、背面にも窓を設けられなくても、この方法なら洗面台まわりを明るく照らすことができます。
プランニング上どうしても窓を設置するのが難しい場合もありますし、防犯上窓を付けるのはどうなの?と思う方もいるかもしれません。でも、洗面台まわりが明るいと気持ちがいいですし、お気に入りのタイルもより美しく見えます。
また洗面台まわりが暗いと汚れが目立たず、ついつい手入れを先延ばしにしがちですが、明るいと汚れがよく見えるので、こまめに手入れして洗面台まわりを清潔に保ちやすくなります。
家づくりではぜひタイルづかいや洗面ボウルのかたち、水栓金具のデザインなどとともに、洗面台まわりの明るさについても、考えてみてはいかがでしょうか。
(文/Replan編集部)
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