それは、取材へ向かう車の中のこと。北海道に移住してきて初めての一人旅として、網走行きを企てていることをふと漏らしたら、カメラマンのFさんが「そしたらセワポロロ買ってきなよ!」と教えてくれたのです。聞けばそれは、確実に私の大好物!後日、網走に旅立った私は、駅に着いたらすかさず駅近くの大広民芸店に向かいました。

これがセワポロロです↓↓

セワポロロ
サイズは大・中・小・ミニがあります。これは大と小

かわいすぎる。。
これをつくっているお店のご主人・大広さんから聞いたお話と、箱に同封されていた説明書きによると、セワポロロは、もともと樺太中部以北に暮らしていた北方民族ウィルタ族によって作られた木彫の人形が原型。「セワ」というのは「神」のことで、ウィルタの人々はこのような木彫を神像として身近に置いていたといいます。説明書きには、「招福の使者」との記述も。普段は玄関に置いていますが、彼らの顔を見るとほっこりして、何かしらいいモノを呼び込んでくれそうな感じがします。。

この「セワポロロ」自体は、大広さんのお父さんが作り出したお店のオリジナル。今はご主人が一人で手づくりしています。雑誌に取り上げられたりしたこともあり、全国からお客さんが買いに訪ねてきたり、注文が入ったりして忙しいのだとか。

セワ

これは「セワ」。スカートみたいな木のクルクルが愛らしい。紐がついているので、今の季節はこんなふうに、クリスマスツリーのオーナメントみたいに飾ってもいいかも。

ワタラポンクル

すっかり大広さんのつくる木彫の魅力にとり憑かれた私。この「ワタラ・ポンクル(岩屋の小さな人)」はその場でオーダーして、後日郵送してもらいました。説明書きによると、これは遠い昔アイヌの人たちと交流があったとされる、オホーツクの果てから流れ着いたらしい漁が得意な人たちがモチーフ。北欧の小人トムテのような雰囲気も。

セワポロロミニ

私の会社のデスクの前では、セワポロロ(ミニ)が、私の仕事ぶりを監視…見守っています。後ろのペンの大きさから、サイズ感が想像できますでしょうか。ちょっと内股気味な感じがたまらない。

ちなみに、網走市にある北方民族博物館では、実際に昔のウィルタ族の方々がつくったセワを見ることができます。網走一人旅のいちばんの目的はこの博物館を訪問することでしたが、思っていた以上の展示の充実ぶりで感激でした。。網走監獄やオホーツク流氷館からも比較的近いので、ちょっと足を伸ばしてみるのもおすすめです!

以上、編集部のNマキでした。