家族の衣類を1ヵ所にまとめると、洗濯ものをしまうのにも便利。家族みんなで共用のクローゼットをつくるというアイデアを取り入れる人も増えてきましたが、いざつくるとなると、どこに配置するのがいいんだろう?という悩みが生まれます。先日ご紹介した、ストレートダイニングのすぐ隣にウォークインクローゼット(以下WIC)のあるお宅に続き、今回は玄関に入るとすぐ目の前にWICがあるという、これまた一見不思議な間取りをご紹介したいと思います!
帰宅後の動きをスムーズにして、
時短と家事のしやすさを実現
札幌市で暮らすWさんは、ご夫妻とお子さん1人の3人家族。「家族用玄関があること」「1階にWICがあること」、そして「スムーズな家事のためのストレートな動線」という、奥さんの要望を叶えるべく建築家の大杉崇さんが提案したのは、家族用玄関を入ってすぐ目の前にWICを配置するというプランでした。
というのも、ご夫妻ともに仕事柄スーツ姿が多いので、帰宅したら玄関に入ってすぐのWICで部屋着に着替え、そのまま家事に取り掛かれるような動線が便利なのでは、と考えたため。家族用玄関とWICは、引き戸でメイン玄関やキッチンと仕切れるので、お客様が見えても外からの視線は気になりません。
「クローゼットを玄関の目の前にという提案に、大きくなって子どもが戸惑わないかな?と思いましたが、『小さい頃から使っていればそれが普通に。各家庭のスタイルがあっていいと思いますよ』と大杉さんにアドバイスされて、納得しました」とWさん。今ではこのWICが、仕事モードから家モードに気持ちを切り替える場所になっているといいます。
オープンな対面キッチンを中心に、家族用玄関とWIC、水まわりが一直線に並ぶ、Wさんの希望どおりのストレートな動線は、スムーズな動きによる家事の時短を実現。仕事に育児にと忙しいご夫妻の日常を、さりげなくも確実に支えています。
このようにWICは、WIC内の棚のつくり方や広さだけでなく、家の中での配置のしかたによっても、使い勝手の良し悪しが変わります。家づくりのパートナーである建築家さんや建築会社さんに相談しながら、あなたにとってのベストな方法を見つけ出してくださいね。
(文/Replan編集部)