家は長く住んでいると、どうしても傷みや不具合が出てきます。特に水まわりは、常に湿気が滞りやすく、早めに修理や交換が必要になります。

そこで今回は、特にリフォームする人が多く、暮らしの快適性や健康にも直結する「浴室リフォーム」について、工事を検討する前に知っておきたい事前情報や心得を、インテリアコーディネーターの本間純子さんに教えていただきます。


1. リフォームの適切な時期は?

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設備機器が壊れても、だいたいは部品交換でしのげます。でも浴槽のひび割れや、水洗金具の破損、タイルの欠け、壁の汚れや床のシミなど、単純に交換できないところに不具合が出ると、リフォームを検討する必要が出てきます。

  • 不具合が出た設備機器が、メーカーの耐用年数を過ぎている
  • 部品交換の対応年数が過ぎた(部品調達ができない)
  • 部品や部材の交換では不具合の根本的な解決にならない
  • 新製品の機能向上や効率化でランニングコストが低く抑えられると知った

などの理由が、リフォームのタイミングとなります。これはキッチンや洗面台、トイレ、ランドリールームなどの水まわり全体に共通しますね。

2. 浴室リフォームの費用の目安は?

正直なところ、リフォームはそれなりに費用がかかります。家が古かったり、床下の環境が悪かったりすると、単純に設備機器を入れ替えるだけでは済まないからです。ポスティングや新聞の折込チラシに書かれている金額で収まることはほぼないと考えてもいいでしょう。

あくまでも参考ですが、工事内容別の費用相場は以下が目安になります。ユニットバスの仕様やグレード、選ぶ設備や必要な内部工事などによって、金額の幅はだいぶ変わります。

リフォームの内容費用相場
ユニットバスの交換(同じサイズ)50〜150万円
在来浴室工法(タイル張り)→ユニットバスの交換100〜200万円
給湯器の交換(熱源や機器の性能による)15〜50万円
浴室暖房乾燥機の設置10〜30万円
断熱仕様の強化(床・壁・窓)10〜30万円

3. 「ユニットバス」を検討するなら、
まずはメーカーショールームへ行くのが安心

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ユニットバスのリフォームを検討するのでしたら、まずはTOTOやLIXIL、Panasonicなど、住宅設備機器を扱うメーカーのショールームに出向くのがおすすめです。その理由は以下です。

  • 実物が見られて、場合によっては触ったり体験できるので失敗が少ない
  • 希望を伝えることで、理想に近い完成イメージができる
  • 選んだ製品の図面や商品図、商品リストをつくってもらえる
  • 商品リストには価格が記載されていて、費用の目安が分かりやすい
  • 購入や契約をしつこく迫られることがない
ショールームで提示される見積もり金額は「製品代+基本的な部品代」です。一方、工事店が提示する見積もり金額は「値引きした製品代+工事費」です。私の経験上、この2つはほぼ近い金額になることが多いので、ショールームで出された見積もり金額はリフォーム費用の目安の一つになります。

メーカーが提示する製品代を把握したうえでリフォーム依頼先候補の複数社に見積もりを依頼すると、工事会社によって見積もりの出し方に違いがあることがよく分かり、金額面の比較検討がしやすくなるでしょう。

4. 浴室リフォームの工期の目安は?

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浴室だけをリフォームする場合の工期は、「通常1週間ほど」です。ただし、既存のバスタブや内装を取り除く工事で、配管の破損や土台・柱の想定以上の傷みなどが見つかった場合は、実施する工事が増えて1週間以上かかるケースも当然あります。

リフォーム工事の間は浴室が使えません。工事内容によっては、トイレや洗面、キッチンを含め、水が使えなくなる時間帯が発生することもあります。

5. 実体験からお伝えする浴室リフォームをする際の心得

私はこれまでにいくつものリフォームに携わってきましたが、その中で感じたのは「短期間の工事でも、住んでいる方は大小さまざまなストレスを抱えがち」ということ。できるだけ気持ちよく浴室をリフォームするために必要だと思うのは、次の3点です。

1)小さな不安も遠慮なく伝えて、ストレスを軽減

室内は養生して汚れたり傷をつけたりしないように対策されますが、それでもホコリは舞います。それに工事では大工さんのほかにも、設備屋さん、電気屋さん、内装工事屋さんとさまざまな業種の職人が家に来るので、多くの人の出入りと不自由な生活で疲れもたまります。リフォーム依頼先の工事監督さんと事前に十分に話し合い、小さな不安でも遠慮せずにしっかり伝えることが大切です。

2)近所のウィークリーマンションなどで仮住まいを検討

住みながらの工事が1週間も続くと、かなりストレスです。依頼先が昔なじみで信頼関係がある工事店さんでしたら、近所のウィークリーマンションで暮らして完成を待つという方法もあります。出費は少々かさみますが、音や人の出入りのストレスは減りますし、入浴もできます。精神的にはかなり楽でしょう。

3)工事内容の確認や変更依頼は、「工事監督」に早めに伝える

職人さんたちは、工事監督からの指示で作業を行っています。現場が進行中であっても変更を依頼したいときや、工事の内容や進捗が予定と違うと感じたときは、できるだけ早く工事監督に連絡しましょう。


今回は「浴室リフォーム」についてお伝えしましたが、内容としてはどのようなリフォームにも通じる注意点です。検討から工事完了までには費用も労力もそれなりに必要ですが、無事に工事を終えられれば「やってよかった」と思える快適な生活が待っているはず。ぜひ納得の「浴室リフォーム」を実現してくださいね。