去る8月23日にヘルシンキで、Night of the arts (ナイト オブ ザ アート)というイベントが開かれました。より多くの人たちにアートに親しんでもらおうと1989年から始まったこのイベントは、今年で30回目。美術館が無料で開館したり、ストリートでアートパフォーマンスが見られたりと、普段よりアートが身近に感じられるとあって、年々規模が大きくなっているようです。この日もヘルシンキ中のあちこちで、大小約300点ものアートの展示やパフォーマンスが行われました。
まずはギャラリー。「普通のフィンランド人」というテーマの展示。フィンランドに住んでいるとよく見る家具、暖房、コーヒーのパッケージなどなどが、とてもリアルに描かれています。思わず「あるある!」と頷いてしまいます。
公園では、透明な半円のドームの中で、全身白い服を着た人がパフォーマンスをしていました。お客さんは中で座って楽しんでいます。
また別の公園では、若者がちょっとした劇を披露しています。本人たちが楽しんでいるのが伝わってきます。
音楽のパフォーマンスも多く、ウスペンスキー寺院では歌のコンサートが開かれていました。
ヘルシンキの街は普段では考えられないほどの人で賑わっていました。7月だと白夜で夜の10時でも明るすぎて、明かりを使ったアートができない、かといって9月になるとだいぶ寒くなってしまうので、ヘルシンキの8月はこういったイベントをするにはちょうど良い季節かもしれません。大人気の行列のできるイベントでなくても、十分にアートな夜を満喫したのでした。