「NPO住宅110番」は、住宅雑誌Replanが長年にわたって育ててきたインターネット上の家づくりのための「世論の場」です。住まいの悩みに、住宅建築の最前線にいる専門家のみなさんが回答しています。この記事では同WEBサイトに寄せられた皆さんからの投稿・アドバイスを抜粋(一部修正)しReplan誌面に掲載したものをさらに厳選してお届けします。
Q 外構工事 アスファルト舗装 仕上がりが悪い
質問者/北海道・119番
記事No.18726/カテゴリ:工事ミス・トラブル
昨年新築を建てた際、ハウスメーカーに駐車場のアスファルト舗装をお願いしました。実際に施工は12月になってからだったのですが、当初予定していた「業者Aが品質が保証できないので来年にして欲しい」と言っていました。
しかしハウスメーカー社長が「業者Bならできるので変更してやります」との事でした。こちらは「無理はしないで来年でも良い」と言ったのですが「品質は大丈夫、また何かあったら雪が溶けたら補修します」との約束で施工しました。
すぐに雪が積もったので正直出来栄えは評価できず雪が溶けてから見ると明らかに波打ってる状態でした。社長に見せると「こんなもんですね」と言われました。
納得できなかったので他の外構業者に見てもらうと「雑ですね。普通は冬のその時期には工事はしないです。寒い時にやったのでアスファルトが早く固まって上手くできなかったんでしょう」と言われました。それを踏まえ「綺麗に直して欲しい」と社長に相談すると、「業者Bは補修をしたくないという。返金するので他で直して欲しい」と言われました。
金額は「こちらから提示するのもあれなんで、他で見積もりを取ってください」との事だったので、他で見積もりを取ると「剥がして敷き直さないと直らない」と言われ、その見積もりをハウスメーカーの社長に提示すると「金額がかけ離れているので払えない」と言われました。
私は言われた通りに見積もりを出したのに、「それなら社長が自分で手配するか返金するかどちらかですね?」という話で平行線のまま現在に至っています。
このようなケースの場合、一般的に着地点はどのあたりになりそうですか?また話し合いが平行線のままなので、第三者に介入して解決を手伝って欲しいのですが、どこに相談するのが良いですか?
A:回答者/(株)福地建装/HQ住宅研究所 ファース本部 福地 脩悦
言った云わないの水掛け論で終始しているようです。状況は文面だけでは解りませんが、業者側も不出来な事を理解しているようです。解決方法は第三者と云っても業者同士なら同じ事になります。
このような事案は、近くの地方裁判所に民事調停の申し立てを行う事をお勧めします。弁護士さんに頼むことも必要なく、ご自分で裁判所の民事調停申し立て窓口に行くと事務官が申請方法を教えてくれます。数千円の調停印紙のみで解決できる可能性があります。
裁判所から申立人(質問者の貴方)と相手方(業者)に登庁日の日程確認があり、登庁すると調停委員が交互に調停室で意見の聴取を行います。貴方は、ご自分の言い分を出来るだけ、色々な資料(見積書など)を調停員に提示します。相手方も同じような聴取を受ける事になります。
最終的には、双方が合意できる調停案が出来るまで行い、裁判官が入って相互確認を行い、調停調書を作成します。調停調書は、判決文に相当しますので不履行だと強制執行される場合もあります。貴方は、速やかに地方裁判所の民事調停窓口に足を運ぶべきです。
▶ほかにもこんな質問があります。興味のある方はこちらもどうぞ。
・駐車場のアスファルトからスギナが出てきた
・玄関前道路の補修について
・外構工事、その他費用 等
▶▶その他の工事ミス・トラブルの相談については、こちらをご覧ください。
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