「NPO住宅110番」は、住宅雑誌Replanが長年にわたって育ててきたインターネット上の家づくりのための「世論の場」です。住まいの悩みに、住宅建築の最前線にいる専門家のみなさんが回答しています。この記事では同WEBサイトに寄せられた皆さんからの投稿・アドバイスを抜粋(一部修正)しReplan誌面に掲載したものをさらに厳選してお届けします。
Q 外壁の隙間からの液だれ
質問者/香川県・もりちゃん
記事No.18422/カテゴリ:構造・建材
新築で家を建て、9か月目頃から外壁の隙間から赤茶色の液と白い液が出てくるようになりました。工務店に問い合わせると、「これは結露で新築1年目ではよくあること」と言われて調査も何も動いてくれませんでした。液の量も多いので心配です。液が出て来る箇所は、1階、2階どちらからもあり、合計したら11箇所くらいあります。雨の次の日に出ていることが多いです。我が家は空気層のない直貼りの漆喰の壁です。ホームインスペクターの方に依頼して診断してもらうと、「白い液は下地が溶け出している可能性がある」と言われました。液を調べる機関が香川県にはないとのことで、どうしたらよいか分かりません。液の原因は何が考えられるのでしょうか。
また、液の検査等していただける機関を知っておられたら教えて欲しいです。もし結露が原因であっても欠陥にあたるのか、補修を依頼できるのか、教えて欲しいです。
A:回答者/(株)福地建装/HQ住宅研究所 ファース本部 福地 脩悦
結露は湿度と温度差で露点温度になり、発生しますが本件事象で結露の可能性などは見当たりません。染みの白い汚れは、漆喰の溶けだしの可能性も思考されますが短期間で収まると思われます。茶色い汚れは、コーキング部分にビス、クギなどの金属が酸化して流れ出した可能性が高いと推察されます。このような金属酸化が要因の場合も構造体に大きな影響を与えることはありませんが、汚れが目立って不快ですよね。表面からでもシール材を剥がして酸化した金属を取り外し、シール補修をすることも可能だと思われます。特に土台と基礎コンクリート間のコーキング部分は、主要構造物の一部であり、瑕疵担保責任(施工者の法的責務)の対象となる場合もあります。事情を施工工務店に話して対応して頂くべきでしょう。
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