家を建てるには四角い敷地を確保しないと、と思っていませんか?「敷地が極小」「間口が狭く奥行きが長い」「敷地に高低差がある」…。一見、理想の家には程遠いと思われるような条件を上手く活用し、自分たちだけの空間をつくり上げた住宅には面白い発見がたくさんあります。今回はそんな魅力あふれる住まいを4件ご紹介します。
街なかで緑の豊かさを感じる 変形敷地を活かした住まい[旭川市]
豊かな緑と大きな公園に囲まれた、木の温もりがあふれる住まい。カラマツの外壁が景色に溶け込み、やわらかい表情を見せています。家の随所にある造作は、台形のような変形地と土地の斜め形状を活かした配置にし、内からも緑を楽しめる工夫が施されています。玄関横にある屋根付きのウッドデッキや、窓から見えるロケーションには家族も大満足。子どもたちも自然と触れ合い、のびのびと遊べる環境となりました。
閉じた形で実現した開放感。平屋感覚の快適な暮らし[伊達市]
回遊式の間取りや広いリビングを持ち、街なかでもプライバシーが確保された暮らしを100坪の変形地で叶えたご夫妻。スタイリッシュなガルバリウム鋼板の外観から中に入ると、中庭を中心にインナーガレージや水まわり、広間、寝室などが配置され、28帖ある広間は高窓から採光とプライバシーを確保しつつ、中庭とも行き来できるようになっています。視覚的にもより開放感が感じられ、快適に過ごせるよう工夫がなされています。
暮らすほどに艶めく 変形敷地の小さな木の家[北広島市]
狭小敷地を最大限に活かすスキップフロアの家[札幌市]
広さ約21坪・木造3階建てのコンパクトな住まい。3方を幅の狭い道路や高層マンション、テナントビルに囲まれた立地にありながら、空間を最大限に活用したつくりが大きな特徴です。家の中心に設けられたスキップフロアによってペントハウスを含む4層が緩やかにつながり、2階の中庭から差し込む光が各層にまんべんなく降り注ぎます。外からの視線を遮る工夫と採光を活用するアイデアはとても参考になります。
敷地の形・広さ・高低差…こんなところに本当に家が建てられるの?と思わず感じてしまうような変形地でも、プランの工夫や優先順位の付け方次第で快適な暮らしが実現することも。そこには、建てる前にイメージしていた以上の大きな魅力と発見が隠されているかもしれません。可能性を探りつつ、理想の住まいを検討してみてはいかがでしょうか。