「NPO住宅110番」は、住宅雑誌Replanが長年にわたって育ててきたインターネット上の家づくりのための「世論の場」です。住まいの悩みに、住宅建築の最前線にいる専門家のみなさんが回答しています。この記事では同WEBサイトに寄せられた皆さんからの投稿・アドバイスを抜粋(一部修正)しReplan誌面に掲載したものをさらに厳選してお届けします。
Q 屋根裏の柱について
質問者/東京都・むーみん
記事No.16298/カテゴリ:構造・建材
今現在、家を建てている所です。屋根裏の登ったすぐの所に柱があり、普通このような設計をするものなのでしょうか。荷物がとても入れにくい位置です。こちらは素人なので、図面には記載がありましたが、柱がそこに立つ事に図面上では気づきませんでしたし、屋根裏の入り口に柱がくるなんて考えてもいませんでした。図面確認の時に営業からも何にも説明がなく、実際の現場を見て驚き、担当営業に電話したら、「柱の説明なんていちいちしない。見ればわかるでしょ。」と逆ギレされ、こちらは泣き寝入りするしかない状態です。もし柱をずらすなら、追加費用8万程度かかるとのことです。私達としては、設計のミスや営業の説明責任の怠惰だと思うため、ハウスメーカー負担になるのではという考えがあります。普通、説明責任はないものなのでしょうか。納得がいきませんが、変更契約でこちらもサインしている手前やはりこちらの確認不足だったのでしょうか。お手数ですが、どこに相談すれば分からず困りこのサイトを見つけました。回答よろしくお願い致します。
A:回答者/(株)福地建装/HQ住宅研究所 ファース本部 福地 脩悦
小屋裏は建築基準法、居室ではありません。本件のような事案が生じると当事者間の擦り合わせが大切です。図面にも書かれているように1.4m以上には出来ませんの自ずと制限が出て来ます。どのような契約を交わしたかが課題になりそうですが、此処まで出来てしまえば出来る事も限られます。柱を抜き替える事は技術的には出来ますが、強度面で課題が大きすぎます。
提案としては、梯子を昇り、上がり切ったところで、反対側に開閉式のフロアーを取り付けし、それを下ろして登り口と反対側にカラダを移す方法があります。
費用も掛からずに小屋裏を広く使えると思います。
質問者より
皆さんの回答をみて、冷静になることができ、こちらに落ち度があったのだと気付きました。確かに図面で気づけなかったのが悪いです。相談して良かったです。回答してくださった皆様ありがとうございました。
a-1:回答者/現場監督A
あくまでぼくの主観となってしまいますが。設計上、おっしゃる柱(束と言いますが)は除くことはできますが、その上に乗っている棟木をかなり太いものにする必要があります。できれば、柱は無いよりあった方が良いと思います。また、その位置はど真ん中にあった方が良いと思うのですが、おそらく小屋裏部屋の空間をできるだけ広く使えるように階段の手前にして使用できる空間を広く設計したのかな?とも思いました。その位置は直下率などの関係から下の階の柱位置にも関係するかもしれません。設計ミスでは無いですし、この図面で説明不備を問われるのは厳しいなと感じました。なんでもお客様に伝わっていなければそれは説明不足なのですがこれを理由に全負担をハウスメーカーに要求するのは乱暴なのかなと。そう感じました。
ぼくの感想としては、小屋裏空間を広く使えるメリットがあるのと、小屋裏に上り下りする際に、こちらの柱にちょうど手すりみたいな掴める部分を取り付けた方が便利だと思います。この柱がじゃまになる程大きなものを小屋裏に頻繁に上げ下ろしするかな〜?とも感じました。どのように使うのか?どんなものを置くのか、具体的に考えてそれをご相談という形でハウスメーカーに相談されてみてはいかがでしょうか。
質問者より
すぐに回答してくださりありがとうございました。冷静になれました。こちらにも落ち度があったと考え直すことができました。ありがとうございました。
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