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Q 新築工事中基礎クラックについて

質問者/栃木県・yossy
記事No.12781/カテゴリ:工事ミス・トラブル

基礎工事中の立ち上がり部分に、クラックが2ヵ所みつかりました、両方とも外側、上部、内側にジグザグとクラックが走っています。幅は0.3㎜あるかないか、深さは何かで補修されたらしく、次の日には埋まっていたので測れませんでした。工務店はヘアークラックだと言って、この簡易的な補修で済ますつもりのようですが、果たしてこれで大丈夫なのでしょうか? カットシール工法で、エポキシ樹脂での防水処理はしなくても良いのでしょうか?

なおクラックの延長は、内側の底盤までつながっています。どうぞよろしくお願いします。

A-1:回答者/(株)福地建装/HQ住宅研究所 ファース本部 福地 脩悦

結論から言ってこの程度のクラックは、あって当然とも言えそうです。基礎構造の欠損要因で竣工後に問題が生じた場合、その責任は施工者に法的義務を課しております。施工者を信頼し、気持ちよく施工できるような施主の気配りが、良い家づくりにつながると思われます。

A-2:回答者/一級建築士事務所(株)北工房 代表取締役 栃木 渡

>カットシール工法でエポキシ樹脂にての防水処理はしなくても良いのでしょうか?

語弊ありましたら、ごめんなさい。吹き出物の周辺にメスを入れて切除、縫合するようなものです。傷跡が残ったり、痛みが残ったり、手を入れることでのリスクが大きすぎます。止めたほうがよろしいと思いますよ。

質問者より

施工当事者の意見だけではどうも納得ができずにいたところでしたので、第三者の専門家の方のご意見をいただき、胸のつかえがすっきりとしました。過度な補修は逆効果なんですね。表面的な防水処理だけ依頼しようと思います。また、おっしゃるように、気持ちよく施工してもらえるよう信頼しながら確認していこうと思います。どうもありがとうございました。


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