先日の記事「何がおすすめ?暖房方法の種類いろいろ」では、よく見る暖房方法として、エアコン暖房と床暖房、薪ストーブについて、それぞれのおすすめポイントも踏まえつつ、その特徴をご紹介しました。
それに加えてもうひとつ、私たちが取材先でよく見る暖房方法があります。「温水パネルヒーター」による暖房です。そこで今回は、温水パネルヒーターのメリットとその魅力についてご紹介します。
温水パネルヒーターのメリット
ボイラーからの温水が各部屋にあるパネルに送られ、その輻射熱で部屋と人を暖めるのが温水パネルヒーターの一般的な仕組みです。
輻射熱による暖房のメリットは、風を感じることによる不快さがないこと。緩やかにムラなく暖めるのが得意なので、エアコンやファンヒーターと違って室内が冷え切ってしまうと暖めに少し時間がかかりますが、温風が直接当たるのが苦手な人には温水パネルヒーターはおすすめですね。
またホコリも巻き上げることもなく、音も出ないので、部屋は快適で静か。そして、温水パネル本体は30年以上も使うことができ、仕組みもシンプルで、耐久性にも優れているという点も大きな特徴です。
ひとつの暖房方法に頼るのではなく、複数の暖房方法を組み合わせることで、より効率よく使われるケースも多いです。たとえば、温水パネルヒーターのほかに、広いリビングを素早く暖めるためのエアコンをつけたり、炎も楽しめる薪ストーブを入れたり。温水式の床暖房とパネル暖房の併用もよく見られます。
色やデザインを楽しみ、機能性も充実
「何がおすすめ?暖房方法の種類いろいろ」で、暖房機器は空間のデザインやランニングコスト、ご家族のライフスタイルなどとも密接につながっているとお話しましたが、温水パネルヒーターも同様です。ここでは温水パネルヒーターならではの楽しみ方・使い方がわかる暮らしの場面をいくつか紹介したいと思います。
薪ストーブのように炎や音を楽しむことはできませんが、温水パネルヒーターも目に見える暖房機器。さまざまな色や形の製品がつくられています。壁紙と色を揃えて統一感のある空間に仕上げたり、温水パネルヒーターだけ特別な色を選んで空間にアクセントをつけるなど、好みに合わせていろいろな演出ができます。
さまざまな形がある温水パネルヒーター。機能性も備えたデザインのものなら毎日の使い勝手も良くなるでしょう。パネルとパネルの間にフックをつけてちょっとした小物を飾ったり、軽い衣服もかけたり。また、ユーティリティや浴室でタオルがけの用途としても使うことができます。
間仕切りの役割も
縦長に設置できるのも温水パネルヒーターならでは。天井の高さまでパネルを伸ばして、そのまま壁のように使うこともできます。スリムなルーバー状のパネルなら、程よい間仕切りになりますよ。形と色の組み合わせで、空間デザインの幅も広がります。
前回紹介したエアコン、床暖房、薪ストーブから、今回の温水パネルヒータまで。それぞれの暖房方法を見てみると、暖を取るという目的は同じでも、効率のよさ(エアコン)、目と耳で楽しめる(薪ストーブ)などといったアピールポイントは、それぞれまったく違っていることがわかります。
2つの記事で紹介した各暖房方法の特徴を踏まえて、導入コストや将来のメンテナンス性、ランニングコスト、安全性などもしっかり考慮して、自分だちに合った賢い暖房方法を見出してみてはいかがでしょうか。
(文/Replan編集部)
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