薪ストーブのある家にお住まいの皆さんにとって、夏は「薪活」シーズン。この連休を使って薪を量産しておきたい!とお考えの方も多いですよね。薪づくりで大切なのは、乾燥のさせ方です。乾き方が不十分な薪を燃やすと、ストーブの中で薪がうまく燃え切らず、煙突にススが溜まりやすくなったり、煙突から臭いが強い余分な煙が出たりします。上手に乾燥させるには、薪の積み方や薪置き場のつくりもポイント。そこでどんなふうに薪をストックしているのか、3つの例をご紹介します。
乾燥専用の小屋+テラス下を
薪のストック場所に
主暖房として薪ストーブを使っているNさんのお住まいでは、敷地の南側に乾燥専用の薪小屋をつくりました。薪割り後はこの小屋に薪を積んで乾かし、乾燥を終えたらテラスに移動させます。Nさんの住まいで使う1シーズン分の薪の量は、テラス幅のおよそ3分の2ほど。薪ストーブを置いた土間は、テラスの隣にレイアウトされているので、寒い冬の間でも最短の動線で家の中に薪を運び込めます。
庭の薪棚+ガレージ下に、薪をストック
公道側に物置を兼ねたガレージと、屋根付きの薪棚を造り付けたKさんのお住まい。ナラ材の薪がガレージの下と薪棚に所狭しと積まれて、手前には屋根のない簡易的な薪棚もできています。横長である程度高さのある薪棚は、隣家からの視線をさりげなく遮る役割も。
通気を考えて互い違いにバランスよく積まれた薪はもはや、芸術品の域…。家を含む景観をかたちづくっています。
広いデッキが、最良の薪置き場
筋金入りのアウトドア好きであるOさんの家の薪置き場は、広々としたデッキ。風通しがよく、屋根があって雨に濡れる心配もないので、薪置き場には最適です。仕事で忙しいOさんですが、たまの休みには、デッキ下の薪割り場で薪活に精を出します。デッキへはダイニング・キッチンから直接出入りでき、薪ストーブのあるリビングへの運び入れもスムーズです。
薪ストーブのある暮らしのためには、かなりの量の薪を積めて芯まで十分に乾かすことができるスペースが必須です。ご紹介したように、その方法はさまざま。「必要な薪の量」や「薪置き場と薪ストーブの設置場所の位置関係」をよく考えて、あなたの家にぴったりな薪置き場、検討してみてくださいね。
(文/Replan編集部)