最近は、フリーランスや2拠点居住など「住む」と「働く」のカタチが多様化し、職住一体の暮らしを選ぶ人たちも増えています。取材をしていると、住まいの一角に仕事スペースを設けたお宅や、お店と住居がひとつになっているお宅も珍しくありません。
かくいう私たちも昨年、代表夫婦の家だった『Replan House』をリノベーションして、新オフィスに。より効率的に働ける職場と夫婦2人の豊かな暮らしの場を兼ねて活用しています。
▶ReplanOfficeリノベーションについて詳しく知りたい方は、こちらをご覧ください。
そこで今回は、暮らしも仕事もうまくいく、住宅と事務所・作業場・アトリエの職住一体の間取りをご紹介します。「住む」と「働く」が密接な住まいのプランや、仕事と暮らしを切り替える/繋ぐの工夫から、豊かな日々のヒントが得られるかもしれません。
※掲載方法の都合上、図面の縮尺は一定ではありませんので、ご了承ください。
まるで店舗のようなデザイン!
三角屋根の建築家自邸
■タイプ/家×設計事務所
■家族構成/夫婦30代、子ども2人
ガラス張りの事務所空間が特徴的な白くて三角な外観デザイン。建築家の小坂裕幸さんの自邸は、玄関から2階の一部までも共有した完全一体型の職住を支える住まいです。外に開きつつ絶妙にプライバシーも守る事務所空間から、ギャラリーのような通路を挟むように住空間が配置され、2階の一部もセミオープンに。住むと働くが共存する職住一体の家です。
■設計/小坂裕幸建築設計事務所
■施工/分離発注
<Replan北海道 vol.94 掲載>
クリエーターのご主人の
作業場を併設した住まい
■タイプ/家×仕事部屋
■家族構成/夫婦30代、子ども2人
Kさんご家族の住まいは、在宅での仕事が多いクリエイターのご主人のための作業場を1階のフリールームに配置。街道に面した住宅密集地という環境のためLDKは2階にまとめ、友人などの来客も多いことから、2階はオープンな一室空間に。在宅でも職と住のメリハリをつけることができるプランニングとなっています。
■設計・施工/佐藤大建築事務所
<Replan東北 vol.52 掲載>
デザイナーのご主人の仕事部屋を
家の一角にレイアウト
■タイプ/家×仕事部屋
■家族構成/夫婦40代、子ども2人
第2子誕生をきっかけに、子育て環境に適した場所での家づくりを決意したIさん夫妻。ご主人はデザイナーとして在宅で仕事をすることから、働くための空間を設けたプランとなりました。1階の玄関からLDKへの動線上に配したご主人の作業場(書斎)は、家族の気配を感じつつ集中して働ける環境に。暮らしに馴染む職住の在り方です。
■設計/SUDO設計
■施工/SUDOホーム(須藤建設)
<Replan北海道 vol.120 掲載>
自宅で共働き。
アトリエのある家
■タイプ/家×アトリエ
■家族構成/夫婦40代、子ども2人
ご主人がイラストレーター、奥さんが陶芸家というOさんご夫妻は、東京からの移住で緑を眺めて暮らせる土地探しと家づくりを計画。「アトリエのある居心地の良い家」を願ったOさんは、玄関横に奥さんのアトリエ、2階にご主人のイラスト制作や読書ができる書斎をプラン。暮らしとものづくりが共存する住まいとなりました。
■設計・施工/武部建設
<Replan北海道 vol.124 掲載>
今回は「住」をメインとしつつ、住まいの一部に仕事の空間がある4事例をご紹介しました。「職」の場は、仕事スペースとしての役割も持ちつつ、場合によってはフリースペース的な側面もあったりして、わりとフレキシブルに使える柔軟なつくりが垣間見えたのではないかと思います。
現在発売中のReplan北海道 vol.125とReplan東北 vol.65では、さまざまな「職住一体の暮らし」を紹介しています。ぜひ書店やコンビニ、リプランのWebサイトでご覧ください!