「NPO住宅110番」は、住宅雑誌Replanが長年にわたって育ててきたインターネット上の家づくりのための「世論の場」です。住まいの悩みに、住宅建築の最前線にいる専門家のみなさんが回答しています。この記事では同WEBサイトに寄せられた皆さんからの投稿・アドバイスを抜粋(一部修正)しReplan誌面に掲載したものをさらに厳選してお届けします。
Q 瑕疵担保責任の範囲は?
質問者/秋田県・順風満帆
記事No.11942/カテゴリ:その他
築5年目の住宅ですが、写真のように軒下が水分を含んで剥げ落ちてしまいました。
また、1階が作業場で土間になっていますが、1年後には柱と柱に向かってひびが入りました。この2点は、新築後10年以内なら法的に瑕疵担保責任として施工業者に無償で修理してもらうことができるのでしょうか?
A:回答者/(株)福地建装/HQ住宅研究所 ファース本部 福地 脩悦
住宅瑕疵担保履行法では、雨漏りと構造体の瑕疵に対して10年間、施工業者の責任を義務付けしております。写真を見ると、軒天欠落の要因が雨漏りかどうかの検証が先決となりそうです。本件は、屋根の勾配に並行した側の軒天に集中しているようです。雨漏りでこのような事象を起こす場合は、屋根の下部の軒天が多いので調査すべきです。雨漏りが要因なら当然、業者側の責任を負わせることが可能です。
基礎コンクリートのひびは、これによって建物に何らかの不具合を生じさせた場合に責任を負わせることができます。現時点での責任の有無は、この写真だけでの断定は困難です。いずれにしても施工者と十分に協議すべきです。
質問者より
早速のご回答ありがとうございました。軒天については、今週中に大工さんが修理する予定ですが、海に面した側なので、雨風の影響によるものではないかと言ってました。屋根の上には太陽光発電パネルを設置しているので、この際しっかりと原因の特定をお願いしたいと思います。
土間のひびについては、やはり風が強いため家が揺れ、柱と柱の間にひびが入ったと思われ、修理してもまた同じくひびが入ると言われました。ひびは4カ所ほど確認しております。建物への不具合は今のところありませんので対応は難しいかもしれません。今後ともアドバイスをお願いいたします。
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