南幌の地域環境に根ざした、自然エネルギーとともに暮らすことを目標にちょっとしたてまひまをかけることで、それぞれが感じる心地よさに寄り添う環境が作れる住まいです。デメリットに思えるような四季を通じての南幌の強い風も、配置の工夫などでメリットに変える工夫が満載です。暮らしの中からどうしても発生してしまうCO2を、太陽の熱や光、室内外の温度差や風の力を活かして、化石燃料を使いすぎないように配慮することで排出を最小限に抑えることができます。それは、日々の光熱費を抑えることにも繋がります。暮らしに必要な自動車も、将来の電化に対応できるように配慮しています。また、コンパクトでありながら広がりを感じつつおおらかに住まいながら、家事導線も無駄なく回遊できるようにして、家族の成長や暮らし方に合わせてカスタマイズできるように、2階の造作は最小限にしています。
冬季間も発電が期待できる壁面設置パネルを、メンテナンスしやすく、庇の影響を受けづらいテラスの手すりに設置し、蓄電池も設け、できるだけ発電した電気が自家利用できるように配慮しています。太陽の光は熱として利用するほうがロスも少なく、暖房に利用するには有利なため、カーポートの柱に太陽熱温水器を設置し、暖房・給湯に足りない分はエコジョーズボイラーで補う想定をしています。南幌の強い風を活かした小規模風力も接続可能です。また、これまでも「てまひまくらし」で大切にしてきた、唯一自分で作れるエネルギーである薪ストーブと、温水床下暖房を組み合わせ、冬季間と中間期も合わせて、使う燃料を最小限にした心地よい温熱環境を実現しています。自然の力を利用したパッシブ換気は、電気を使わず冬季間の換気を静かにまかないます。地域材をふんだんに使用することで、炭素固定も期待でき、ちいさな取り組みの積み重ねでCO2削減をしっかり行います。