もともと持っていたチェリー材の家具に合わせて、キッチンの面材を統一。手元が隠れるように壁を立ち上げ、背面収納は引き戸で目隠し。オープンな空間にありながら見た目はすっきり。チェストの前のスペースやステップでは、奥さんが家事の合間にひと休みをしたり、ご主人が洗濯物を畳んだり

家族用玄関と1階にウォークインクローゼットがほしい、動線はストレートにしたいなどの要望をもとに、玄関横にクローゼットを設けた住まい。帰宅して着替えたあとすぐにキッチンへ移動ができ、さらにその奥はユーティリティなので、家事動線が一直線となっています。また、キッチンを家の中央に配置し1階のすべてが見渡せるため、常に家族の気配が感じられます。

◎家族構成/夫婦、子ども1
◎構造規模/木造・2階建て
◎設計/(株)ATELIER O2
◎施工/(有)葉沢工務店

床の高さを変えてゾーニングされたリビング。ステージはベンチにもテーブルにもなる。裸足でも快適な暖かさをつくる住宅性能も、ストレスフリーに暮らすためには重要な要素。Wさん宅ではQ値1.29W/㎡Kの外皮性能を持ち、札幌版次世代住宅の認定も取得しているリビングの奥は、ご主人の趣味の部屋兼書斎スペース。リビングと完全には閉じずに家族間の様子が伝わるようにした

階段下をキッチンの収納として活用。普段は開け放している。保育園の予定表やごみの収集カレンダーなど、頻繁に見るものを冷蔵庫に貼っている家庭も多いと思うが、このように収納の内部に貼っておけば生活感をなくすことができ、もちろん引き戸でサッと目隠しもできる
最初は子どもがステージから落ちないか心配もあったそうだが、1回落ちてからはもう大丈夫。ステージ下はおもちゃの収納場所にしていて自発的に片付けをしているそうだ

キッチンから洗濯室、洗面スペース、バスルームまで、引き戸を開け放せばすべてが見通せるプラン。バスルームの壁をガラスにすることで空間が広く見え、子どもが一人でお風呂に入り始めたときにはキッチンから様子が見守れる

洗濯室には、折りたたみ式のアイロン台も設置。洗濯物を干している時に引き戸を開けておけば、冬場の過乾燥防止にも役立つという意外なメリットも
家族用玄関からウォークインクローゼットを介してキッチン方向を見通す。帰宅してスーツ姿から着替え、すぐにキッチンへ。仕事から家事へとモードを切り替える場所でもある。キッチンの奥はユーティリティで、家事動線は一直線

玄関とキッチンの間に、すべての衣服をまとめるウォークインクローゼットがあるWさん宅。スペースがここしかとれなかった訳ではなく、ご夫妻の暮らしやすさを考えた上でのレイアウト。あまり見たことの無い間取りかもしれないが、Wさん宅ではこれが暮らしやすさの鍵なのだキッチン裏の階段でつなぐ2階は、個室を配した完全プライベート空間。吹き抜けに面したスペースには本棚を造作雪かきをしなくてすむインナーガレージ。雨の日も濡れずに玄関から車まで移動できる。ガレージ側が南だが、中庭を設けてその奥にリビングをレイアウトすることで、1日中明るい住まいに。コートハウスなので、庭でのバーベキューも外の視線が気にならない