外観は、住宅地に馴染みつつ店舗であることを視覚的に伝えられるよう、建物の前を通る幹線道路からも目に留まるデザインを意識した

新興住宅地の幹線道路沿いに立つ、美容院併設の住宅。和室を介して住居と美容室がつながるプランとなっています。緩やかな回遊性に加えて、近所の子どもたちも一緒にのびのびと遊ぶ和室は、店舗と住居の中間にあってパブリックとプライベートが溶け合う空間です。量の多くなる洗濯物を干すため、思い切って広くしたサンルームなど、家事効率を良くする工夫が職住一体の暮らしをサポートしています。

◎構造規模/木造・2階建て
◎家族構成/夫婦30代、子ども2人
◎設計/齋藤和哉建築設計事務所

美容室へは敷地東側の歩道からアプローチできる。スギ板の温かな雰囲気が、「自然への愛」の花言葉を持つ店名を表すかのように、訪れる人を優しく出迎える
思い切って広くしたサンルームは「日中不在の時でも洗濯物をとにかく早く乾かしたい」という奥さんの願いを叶える空間。窓からの陽射しと風の流れで、効率よく洗濯物が乾く玄関からはLDKと美容室の2方向に動線が分かれる。ぐるりと回遊できるプランニングが「働く」と「住む」の境界をにじませていく
子育て期間を経て、奥さんが美容師としてのキャリアを再スタートさせたこのお店は、小さな子どもから大人まで、近隣の住民が集う憩いの場的存在に
玄関ホールから美容室へとつながる廊下には職住を分けるための仕切りがあるが、お子さんや近所のお子さんたちの行き来も多く、開けておくことが多いという
「家族みんなの顔が見えるようにしたい」というMさんの要望で採用したリビング階段。トップライトは明るさだけでなく、2階のサンルームに風を取り込む役割も果たす
思い切って広くしたサンルームは「日中不在の時でも洗濯物をとにかく早く乾かしたい」という奥さんの願いを叶える空間。窓からの陽射しと風の流れで、効率よく洗濯物が乾く
光と風を存分に取り込んで 洗濯物がメインの部屋に