日が落ちてくると、また違った趣に包まれるTさん宅。夕景の中に温かな光をたたえて佇む

吹き抜けのある開放的なLDK、家事効率を重視したキッチンまわり、将来を視野に入れた幅広の通路や階段など、暮らす人の目線に立った間取りや動線が満載の住まい。伝統的な手刻みの技法で建てられ、柱には特殊な乾燥を施した日光杉、梁には3年以上天然乾燥させた地松を採用。見えない土台部分にも天然乾燥のヒノキを惜しげもなく使用しています。

◎家族構成/夫婦60代、母
◎構造規模/木造・2階建て
◎設計・施工/(有)斉藤工匠店

白と茶を基調にしたLDKは約20帖の大空間。家族が集い語らう憩いの場になる。窓の外には阿武隈川沿いの緑豊かな景観が広がる

リビング上部の吹き抜けには地松であしらった梁が。重ホゾでがっちりと固定し、天秤状に組み上げられている
キッチンからパントリーを望む。玄関ホール、パントリー、キッチンへと連なる動線で家事効率がアップ
床の高さを一段下げたキッチン。料理する人とカウンターに座る人との目線の高さが合い、会話も弾む
リビングに隣接する和室は、伝統的な日本家屋の手法を存分に生かしたつくり
落ち着いた雰囲気の洗面コーナー。トイレに続くカフェ風の扉がヴィンテージ感を高めている
玄関からの眺め。奥の扉の先がLDK。ダークブラウンの飾り天井が上質感を添える
外壁は主にサイディング張りだが、玄関まわりには同系色の塗り壁を施し、豊かな表情をプラス
家の端から端まで延びるウッドデッキは屋根付きで使い勝手抜群。軒天には見栄えの良い無節の日光杉を使用
深緑色の外壁が周囲の自然に溶け込む。長期優良住宅の認定を受けた性能面でも高水準の住まい