陽射しが降り注ぐ、白い壁と芝生の緑が美しい中庭

札幌市内でも利便性の高いまちなかエリアで、落ち着いた雰囲気のある暮らしと同時にプライバシーの確保も重視するため、コートハウスという選択をした住まい。建物の中央に配置した大きな中庭に面してさまざまな高さの部屋が並び、家族それぞれの時間が流れています。家族のつながりを大切にしながらも多様な居場所や雰囲気を持つメリハリのある住まいとなっています。

◎家族構成:夫婦、子ども2人
◎構造規模:木造2階建て
◎設計:Sa design office 一級建築士事務所
◎施工:岩田住宅商事(株)

廊下から5段上がったところにあるリビングは、2階への通路も兼ねる。周囲に対して閉じていても、中庭からの光でこれだけ明るい。右上に見える窓の向こうはライトコートで、その奥の子ども部屋へ光を届ける
建物の真ん中に位置する中庭は7.5坪ほどの広さ。ここから隣接する部屋へ光と風を運び、中庭越しに家族の視線が交差する

中庭の南側に位置するダイニング・キッチンは、リビングとは異なる落ち着いた明るさ。夜はキッチンに立っていても、子ども部屋の照明のオンオフでそれとなく様子がわかる

ダイニング・キッチンは、モルタル仕上げの床、大理石タイル張りの壁、ステンレスキッチンの組み合わせ。硬質な空間に、突き当たりからの光がやさしく広がる
玄関を入り、思わず高揚感に包まれる長い廊下。突き当たりには窓が設けられ、アール状の壁に沿って光が柔らかく拡散する

2階廊下の天井にはダウンライトを散りばめ、星空をつくるという遊び心も。もちろんテラスに出れば、誰にも邪魔されることなく本物の星空を独り占めできるガラスのモザイクタイルが映えるバスルームと洗面室。左手の裏にあるダイニングとはオープンにつながり、素材感の違う空間を楽しむ

2階テラスからの光景は実に開放的。リビングを見下ろすこともできるが、ついつい目線は青空へと導かれる
子どもたちが中庭でのびのびと遊ぶ
水盤を設けた中庭は、光や風だけでなく、流れる水の音でも心地よさをもたらしてくれる
うなぎの寝床のような細長い敷地で、間口は約7m、奥行きは約23m。周囲には集合住宅が建ち並び、プライバシーの確保を求めてコートハウスを提案