浮かぶようなリビングは、まるで緑に埋もれているかのよう。夏にはこの木々の葉が強い陽射しを遮り、冬には落葉して室内の奥まで日光を取り込むことができる

札幌の郊外住宅地に建つコンパクトな住まいです。南北に細長い土地で、隣家やマンションを気にせず斜面の林を満喫できるよう、リビングをオーバーハングさせ、隣家の床レベルと異なる高さに配置。夏には木々の葉が強い陽射しを遮り、冬には落葉して室内の奥まで日光を取り込むことができる、「ほっこりする家」となりました。

◎家族構成/夫婦30代、子ども1人
◎構造規模/鉄筋コンクリート造+一部木造・2階建て
◎設計/(株)照井康穂建築設計事務所 
◎施工/(株)藤井工務店

ダイニングから半階下のリビング方向。内部にいても外の豊かな自然環境を直に感じられるよう、サイズと配置を計算して窓が設けられている

リビングから玄関を見る。廊下の壁を利用した長い書架は、本や家族の思い出を飾るためのギャラリー
片流れの屋根がそのまま現れた天井。開放的な空間におおらかな勾配が安心感をもたらしている
リビングとダイニングをつなぐ幅の広い階段は、時に椅子になったり、遊び場になったり。左にはリビングとダイニング両方から使えるデッキが
2階のダイニングからデッキ、リビング、室内の階段を上がり、またダイニングへ。内外をつなぐ回遊動線が楽しい
プライベート空間を集約した1階は鉄筋コンクリート造。光を抑えたしっとりとした雰囲気
玄関は光を抑えた長いトンネルのような空間。ここから光に導かれるようにリビングへと場が展開していく
道路側からの外観。敷地の高低差を利用して、2階からアプローチするプランになっている。左側の張り出した部分がリビング