キッチンからリビング方向を見る。余計な装飾のない、白を基調とした伸びやかな空間

住宅密集地の縦長の敷地で、プライバシーを守りながら、外部との連続性も楽しめる住宅です。道路に面した南西面と隣家に接する北西面をある程度閉鎖的にした分、人目に触れることの少ない北東面にリビングを置き、6連の大窓を設けて明るさと開放感を高めています。窓外の植栽や借景と相まって実際の面積以上に空間に広がりが感じられます。

◎家族構成/夫婦40代、子ども2人
◎構造規模/木造(在来軸組工法)・2階建て
◎設計・施工/森内建設(株) 

LDKを中心に玄関、階段、2階ホールと、それぞれのスペースがほどよくつながっている。キッチンの奥にはホールから直接出入りできる食品庫も

性能の高さがあってこそ可能な大連窓と吹き抜け。周辺環境を考慮し、あえて南側を閉じてこの位置にLDKを計画した
階段室からはキッチンの様子が見られ、スリット越しにリビング(右側)の気配も伝わってくる

2階はそれぞれの個室と水まわりをレイアウトしたプライベートな空間。お子さんたちの個室は仲良く隣り合わせに

躙口を思わせる和室の入り口。その先には小さな庭を配し、季節の移り変わりを感じられる工夫がなされている

北東面の約半分がガラス面。性能の高い6連窓からは一日中安定した光が室内に入り、季節を問わず快適な室内環境をつくり出している

ほとんど窓のない閉じた外観。道路に近い車庫部分の高さを抑えることで、周囲へ圧迫感を与えないよう配慮している