手入れの行き届いた庭からの外観。右手には駐車場と家庭菜園

家族がそれぞれの場所に居ながらも、気配はいつもつながっている家にしたいと考えられた住まい。祖父母の代から大切にされてきた庭を残しながら希望の面積を確保するために、各部屋をスキップ状に積層させ、吹き抜けを介して全体をつなぐコンパクトな構成となっています。
庭に対して大小の窓が開けられ、どの場所に居ても光や風とともに庭を見ることができ、ほっと寛げる居場所となっています。

◎家族構成/夫婦60代、子ども2人
◎構造規模/木造・2階建て
◎設計/堀尾浩建築設計事務所 堀尾 浩
◎施工/(株)藤井工務店

玄関を入り、ホールから階段を見る。半階下にはメインのLDK、上にはプライベートスペース。全ての空間がゆるやかに結ばれている
施主が大切にしてきた南側の庭。リビングからはその庭の移ろいを楽しめる。上部は書斎として使われているSpace1

吹き抜けに浮かぶような階段。抑えた勾配と美しいデザインは、単なる動線ではなく、一つの空間としても成立している

リビング窓側からの見返し。ポリカーボネイトの建具を開け放すとRoom1からも庭が見える

適度な距離感を保ち、視線をそらしながら連続する、それぞれの場。最上階の階段から見下ろす

リビングの上、Space1から吹き抜け方向。透け感のある階段は、光を通し空間の雰囲気を邪魔しない
地域的な条件を考慮し、風除室を備えた。黒いガルバリウムの外観を意識したガラスのボックス