住まいの中心に設けたリビング・ダイニングは、庭の四季の移ろいと自然光を最大限に室内へ取り込めるよう、開口をレイアウト新築にあたって、北のハウスの紹介で、建築家の川村弥恵子さんに設計を依頼したご家族。「自然の移ろいが日々の暮らしを潤すような、落ち着いた空間にしたい」という希望を伝え、雑木林をイメージした中庭を核にしたコートハウスが完成しました。外部の目線を建物や外構で巧みに遮りながら、庭や自然光の移ろいを存分に楽しめる仕掛けが随所に施されています。内装にも、エンジュの無垢床板、有明の漆喰を用いた塗り壁や陶タイルなど、多彩な自然素材を採用。北のハウスならではの丁寧な施工が、素材の持ち味を際立たせています。

◎家族構成:夫婦40代、子ども3人
◎構造規模:木造2階建て・約81坪
◎設計:TAO建築設計
◎施工:北のハウス

吹き抜けの開放感とエンジュの無垢床の質感が際立つ玄関ホール。木彫りのシーサーは、Sさん宅の守り神
アイアンの造作手摺りが印象的なリビング階段。 ハイサイドライトからの光を、漆喰の艶やかな壁が柔らかく反射する
客間として機能する和室は玄関横にレイアウト。地窓からは、緑と札幌軟石を配した小さな庭が見える
インテリアの一部として設計・造作されたキッチンは収納スペースも充実。一角には子どもの勉強コーナーも設けた
水まわり
ヒバの香りが清々しいタイル張りの造作浴室。坪庭を望む開口が設けられ、湯に浸かり緑が楽しめる
子ども部屋の建具は上部にスリットが設けられ、吹き抜け越しに自然光や階下の気配が伝わる。限られた空間を有効活用できるよう、造作で収納を兼ねたベッドをそれぞれ設置
子ども部屋の建具は上部にスリットが設けられ、吹き抜け越しに自然光や階下の気配が伝わる。限られた空間を有効活用できるよう、造作で収納を兼ねたベッドをそれぞれ設置

建物と一緒にデザインされた中庭。灌水・融雪には既存の井戸水を使用。デッキは、アウトドアリビングとして機能する木立の影を浮かべ、閑静な住宅街に溶け込むように佇むファサード。右手は、外物置を兼ねた車庫