大きな赤い三角屋根に、1階はRC構造、2階と3階部分がログハウスづくりという、なんとも個性的な築13年の家。1階の天井は低く、2階はログハウス特有の丸太組の柱や壁が強烈な印象を与えています。
「予算的にもリノベーションの方がいいかなと思って、最初は勤務先に近い市内中心部で中古住宅を探していたのですが、なかなかいい物件がなく、エリアを広げて自力で見つけたのがここだったんです」とKさんは家との出会いを語ります。
家を見てKさんが最初に思ったのは「これはリノベーションで何とかなるんだろうか?」という疑問。そこで、かねてから設計をお願いしたいと考えていたm+oさんに即連絡。現場を見てもらいました。
「とにかくインパクトがすごかったですね。難しい物件ですが、リノベーションは建てた当時の雰囲気を残しながら、意図せずどうにもならない部分を、住む方のライフスタイルに合わせていかに面白く変えていけるかも醍醐味。Kさんならこの個性を楽しんで、面白がってくれると考えました」と大塚さんも太鼓判。Kさんとあれこれ試行錯誤しながらプランを練り上げました。
完成したのはログハウスの丸太組みを室内にそのまま残し、荒削りな雰囲気がいい味になっている不思議な空間です。アンティークや古道具が好きだというKさん夫妻の手持ちの家具やインテリアもしっくりと馴染んでいます。
「この家だったからこそできた空間。この個性を活かしながら、自分たちでどう工夫していこうかと日々考えています」というKさん。リノベーションならではの発想で生まれた独創的な空間を、すっかり自分たちの暮らしの場として楽しんでいます。