50代でアーリーリタイアを選んだWさんは、1ヵ月の移住体験を経て夫婦で関西から東川町への移住を決意。町内のアパートで仮住まいしながら、約2年かけて大雪山を望む理想の土地を見つけました。Wさんご夫妻が東川町で実現したかったのは、旅行好きが高じて憧れを抱くようになったというコテージの運営。広い敷地に新居と宿泊棟の新築を計画しました。
住宅雑誌やインターネットで情報収集をしていたというWさん。気になる工務店を数社ピックアップしていましたが、「偶然立ち寄ったカフェの空間に魅了され、建築会社を確認したところアーケンを紹介していただきました」と、旭川の住宅会社・アーケンに出会いました。
2014年に創業したアーケンは「顔の見える施工」をモットーに創業した住宅会社。時流に左右されない美しいデザインと、住まい手のライフスタイルを重視した丁寧なプランニング、プロとしての誇りと責任を持つ高い施工力で、旭川圏の住宅新築やリフォーム、店舗設計などを幅広く展開しています。コテージの新築も検討していたWさんにとっては、非住宅の経験も豊富な同社はまさにあつらい向きで、「設計担当の太田さんは、私たちの想像をはるかに超える魅力的なプランを出してくれました」と話します。
2023年11月に完成した新居は片流れ屋根の2階建て。1階にLDK、2階には2つの個室を配しています。吹き抜けのあるリビングは大開口から景観をパノラマに呼び込む開放的な空間。冬は窓辺に設けた薪ストーブの炎と雪景色が、暮らしをより豊かに演出します。なかでもWさんが気に入っているのは、2階の渡り廊下。2つの個室を結ぶ渡り廊下がブリッジのように吹き抜けを走る様は、「自分たちでは想像できなかったプランです」と、太田さんの設計力を改めて実感することができたと語ります。
屋根の傾斜が5寸勾配以上ないといけないというルールがある東川町。「この制約は屋根裏にデッドスペースが生じるデメリットがあります。Wさん宅は比較的コンパクトなので、空間を有効に使うために、床を下げて天井高を得た中2階を計画し、トイレや収納を設けました」と太田さん。限られた面積と制約を設計力で最適解に導くプランニングは、アーケンの真骨頂です。
また、同社は北海道のシラカバを有効活用する「白樺プロジェクト」の賛同企業で、床はすべてシラカバフローリングを採用。造作キッチンもシラカバ間伐材を活用した合板で仕上げるなど、白い木肌やきめ細かさといったシラカバの美しい風合いが生かされています。理想の土地に、理想の新居を構えたWさんご夫妻。2024年6月にはコテージも開業し、充実のセカンドライフを満喫しています。