運命に導かれたように
移住暮らしが現実に
愛知県の駅近マンションに住み、共働きをしていたUさんご夫妻。「いつまでも元気に働き続ける農家の人たちをお手本に、折り返しの人生を景色の良い土地で楽しみたい」。そう考えた奥さんの脳裏に浮かんでいたのは、彩り豊かな美瑛町の田園風景でした。移住準備のため美瑛町を訪ねたご夫妻は、すぐに一緒に働ける農場や市街地の宅地を見つけました。「想定外の早さで目指していた暮らしの基盤が整いました」と、奥さんは話します。
ご夫妻が家づくりを依頼したのは、美瑛町でも施工実績が多い芦野組。薪ストーブを主暖房にし、暖かく快適に過ごせる平屋であることと、自然素材を生かした外観と内装。「芦野組なら、これらの要望がすべて叶えられると思った」と、ご夫妻は言います。2023年の秋に新築工事が始まり、ご夫妻は仮住まいをしながら、工事の進行を見守りました。「大工さんの丁寧な仕事や30㎝もの壁の厚みを見て、丈夫で暖かい家ができると確信しました」と、奥さんは施工時を振り返ります。
いつまでも住みよさが続く
これからにちょうどいい家
薪ストーブを設置した土間リビングに、屋根なりのリブ天井、カラマツの無垢床、珪藻土の塗り壁。ご夫妻の希望を叶えた新居での暮らしは2024年春から始まりました。無駄のない動線で構成された平屋の空間は、家事効率も抜群です。「これからの二人暮らしにちょうどいい住まいが実現できました」と奥さん。
木の温もりあふれる建物は、省エネ基準をクリアする性能を備え、主暖房の薪ストーブのほか、補助暖房として寒冷地用エアコン、土間にはガスセントラルの床暖房も採用。また、第3種換気システムで回収した室内の熱を床下コンクリートに蓄熱することで、エネルギーの無駄遣いをすることなく、厳冬期も床は自然な暖かさを保ちます。二重三重の対策で、美瑛の厳しい冬への備えは万全です。
「夏は室内が涼しく性能の良さを実感しています。初めて過ごす冬がどれほど快適なのか、今から楽しみで仕方ありません」と、Uさんは日に焼けた顔をほころばせて話してくれました。
芦野組に依頼したのは、美瑛でも人気のペンションを手がけたと聞いたのがきっかけでした。いろいろ調べて、見学会に参加するうちに、ほかの選択肢は考えられなくなりました。完成まで1年はかかるといわれましたが、妥協はしたくないという気持ちが勝りました。豊富な施工経験を生かした提案と丁寧な大工仕事で、望んでいた以上の終の棲家ができました。これからはこの家を拠点に、北海道の魅力にもっと触れたいと思っています。(奥さん談)