住み替えをした奥さんのご両親から「空いている実家を活用してほしい」という話が持ち上がったのは2022年のこと。いつかは戸建てのマイホームをと考えていたご夫妻にとって、それは思いがけないご両親からの申し出でした。「ところが、久しぶりに住んでみると隙間風がひどく、とても足元が寒くて。寒さを解消して、既存の壁付けキッチンや水まわりも替え、今の暮らしに合った住まいに一新したいと思いました」と、奥さんは振り返ります。
リノベーションの依頼先を探していた奥さんが選んだのは、温熱環境の改善、デザイン性で定評のあった地元の多田工務店。質感豊かなパイン無垢材や珪藻土の塗り壁を採用したプロバンススタイルのデザインは「やわらかな雰囲気の住まいにしたい」という奥さんのイメージにぴったりだったといいます。「相談に出かけると、建物の良いところを生かした提案をたくさんしてくれて、予算組みが明確だったので、安心してお願いすることができました」。
近所で仮住まいをしながら、工事の行方を見守ること約4ヵ月。築33年を経た2✕4の旧居は、つくりがしっかりしていたためプランどおりに工事が進みました。「最終段階の内装工事では、棚の位置決めや造作収納の増設など、私たちの要望を反映した調整もしてくれて、満足度の高いリノベーションができました」。
そして2023年の暮れ、リノベーションが完了。基本的な間取りはそのままに、愛らしい南仏風の住まいに生まれ変わりました。奥さんを悩ませていた隙間風と寒さは、すべての窓をトリプルガラスの高性能断熱サッシに交換することで解決。「多田工務店の提案で申請した省エネ補助金でほとんどの費用をまかなうことができたので、予算をほかに充てることもできました」と、奥さんは笑顔で話します。
奥さん念願の「子どもの顔が見える」対面式キッチンも造作仕様で実現しました。パイン無垢材の建具、タイルを用いたキッチンは、リビングで遊ぶ子どもの様子も一目瞭然。さらに水まわりや玄関と回遊式の裏動線で結ばれ、家事効率抜群です。パイン無垢材を用いた床や造作、珪藻土の塗り壁がもたらす清々しい空気感も嬉しいポイントです。
パイン材の床は、直に座っても暖か。また安全性の高い自然派塗料「オスモカラー」で仕上げられているので、床で遊ぶ小さな子どもにも安心です。「子どもが小さいうちから本物の木に触れることも、良い経験になります。願いどおり、温かく優しい雰囲気に仕上がり、暮らしやすい住まいになって、気持ちにも余裕が生まれました」と、奥さんは声を弾ませて話してくれました。