すぐ近くに緑地帯があり、駅からも車で5分の利便性のよいエリアに、奥さんの実家の土地があることから、持ち家を考えたGさんご夫妻。夫婦ふたりが末長く暮らせる大人な雰囲気の平屋建てを思い描き、モデルハウスなどを見て歩きました。
断熱や換気などのスペックやランニングコストなど性能を重視し、家のイメージも固まっていたことから、早速要望を伝えるものの、予算面や施工面で難色を示されることが多かったそう。特にGさんの要望を予算内で平屋に収める難しさがネックとなりました。そんな中、知人から紹介されたのがアクト建築工房です。「もう平屋は諦めようかと思っていたところだったんですが、澤田さんが大丈夫と言ってくれたので道が開けました」と奥さん。
土地は三方を家に囲まれた住宅密集地。平屋で十分なスペースを確保するため、母屋と物置で中庭を囲むコの字型のプランとなりました。隣家が迫っているので、リビングへの採光は物置の壁を白く塗って反射光で明るさを確保。リビングを吹き抜けにすることで天井を高くして窓を設け、そちらからも光が入るようにして、結果的に柔らかな光で満たされました。
性能面や平屋建てを重視する代わりに、デザイン性は妥協しようと思ったGさんですが、それも澤田さんの手腕により、スタイリッシュで大人ラグジュアリーな空間を実現しました。メインで使う素材は、木と石とステンレス。壁の色などは品のよいグレイッシュカラー。目に見えるところは妥協せず、上質の素材でデザイン性の高い仕上がりにしています。
またAVボードやダイニング、ベッドや収納棚も造作。素材に統一感を持たせ、隙のないバランスです。グレードの高い落ち着いた大人の空間をつくり上げました。「澤田さんになんとなくこんなイメージでと伝えると、私たちが思いつかないような想像以上の提案をしてくれるんです」と奥さんも大喜び。特に石とステンレスで存在感抜群のキッチンはお気に入りです。
現在奥さんは里帰り出産中、ご主人は単身赴任中なので、家具や荷物を運び入れ、新居を少しずつ整えている最中です。家を建てることになってから、インテリアにこだわるようになったというご主人は「いいものを長く使う」をモットーに、目利きぶりにも拍車がかかります。
夜は間接照明でバーのような雰囲気になるリビングでゆっくりお酒を飲んだり、中庭ではバーベキューをしたりと、この家でやりたいことが増える一方です。完成した家での3人家族の暮らしはもう少し先ですが、さぞ待ち遠しいことでしょう。