住むほどに味わいを増し、心地よさが深まっていく、とかち工房の住まい。その秘密は、住まうご家族のこれからの暮らしを想う心と、豊かな経験、実績にあります。家づくりにあたっては、綿密な打ち合わせを重ね、一棟ごとに異なるオリジナルプランを作成。これまで一般住宅のほか、店舗を併設した住まいも数多く手掛けてきました。
幕別町にあるFさん宅も、その一軒。30年以上前に帯広市内に戸建てを持ちながら、管内で長く転勤生活を続けてきたFさんご夫妻。5年ほど前、目前に迫った退職後の暮らしを考え、娘さん家族との同居を前提に住み替えを決意。「終の棲家には、家族の暮らしの楽しみを多くの方と共有できるカフェを設けたいと考えていました」。
新居のイメージは、かつて仕事で3年ほど暮らしたペルーの田舎家。過去にスペインの統治下にあったペルーの建物には、その影響が色濃く残され、素朴でエキゾチックな雰囲気がとても気に入っていたといいます。
「とかち工房の後藤薫社長は、海外の建築にも造詣が深く、私たちが長年温めてきた漠然としたイメージをすぐにカタチにしてくれました」。具体的なプランづくりでは、店舗と親世帯、子世帯が程よい距離を保てる空間レイアウトを希望。内装、デザインは、とかち工房に一任。経験豊富なコーディネーターが、Fさん一家の好みやライフスタイルに馴染むインテリアプランを提案しました。
2017年暮れに完成したL字型の新居は、店舗を併設した二世帯住宅。親世帯はこげ茶、子世帯は白を基調に内装を整えることで、親子それぞれの生活空間を視覚的に分離。
「境界となる場所には、多目的に利用できる部屋が設けられています。親子が互いに気兼ねなく暮らすことができるよう、さりげなく配慮された間取りに感動しました」。
一方、店舗部分は高い吹き抜けを設け、古材風に手刻みで加工した梁と塗り壁、薪ストーブを採用し、念願どおりのペルーの田舎家風に仕上げられました。熟練の技を持つ職人たちが選び抜いた素材を用い丁寧に施工。店舗づくりにも、その技術がいかんなく発揮されました。
「6月に開店したカフェは、私たち家族と多くの人との接点になり、暮らしをより楽しくしてくれるでしょう。とかち工房さんのおかげで、人生の集大成といえる居場所ができました」と、嬉しそうに語るFさん。手の温もり宿る空間は、重ねる家族の暮らしと共に豊かな表情をたたえ、さらに愛着が増していくことでしょう。