1959(昭和34)年、山形で創業した木造住宅のリーディングカンパニー、ウンノハウス。「木と共にいきる」をコンセプトに掲げ、山形、宮城、福島の3県を中心に、建て主の想いと暮らしに寄り添った住まいを提供し続けています。モデルハウスを通してその家づくりへの想いを紹介するとともに、同社のこれまでの歴史、そしてこれからの歩みにも目を向けます。


 SOU(ソウ) ー宮城県仙台市・TBCハウジングステーション内展示場ー

自然と調和するスクエアのシンプルモダンな外観。グレーの塗り壁に屋久杉のアクセントが映える

家族と自然に寄り添うスキップフロアの家

仙台駅近くに立つ、家族と自然に寄り添う暮らしを提案する「SOU」のフラッグシップモデルハウスです。暮らしに心地よいリズムとアクセントを生み出すスキップフロアを含む5階層、4LDKで構成された室内は、無垢フローリングと漆喰壁に囲まれたラグジュアリーな佇まい。家族が集うLDK、趣味を楽しむホビールーム、疲れを癒やすサウナルームなど、家族一緒の時間も個々の時間も楽しめる要素が詰まっています。

また、随所に中庭や石庭、坪庭が設けられており、家の中にいながらにして自然を眺められるのも魅力の一つです。1階のウッドデッキや2階テラス、屋上バルコニー、サウナに隣接したととのい空間など、人目を気にせず“外”を楽しめるスペースも豊富。プライバシーを守りながら、都会の中で緑や風を感じて過ごす非日常の暮らしが満喫できる住まいです。

大開口で内と外がシームレスにつながるLDK。木目と漆喰という自然素材の温もりあふれる空間だ
キッチンからリビング・ダイニング越しに庭が見える。上質な素材使いで夜もシックな雰囲気に

Natura(ナチュラ) ー山形県山形市・落合町モデルハウスー

黒のガルバリウムでスタイリッシュに仕上げられた外観。一部に用いられた木製外壁材が温もりを添える

自然素材の温もり×ラクラク家事動線の家

山形市に立つこちらのモデルハウスは、実際の暮らしをイメージしやすい36坪という現実的な広さが特徴的。ゆったりとした20帖のLDKや各個室のほか、パントリーやファミリークローゼット、ランドリールームなど暮らしを支える機能を充実させ、家事動線にも配慮。ランドリールーム→ファミリークローゼット→パントリー→キッチンと回遊できる家事ラクの間取りが、毎日の家事の負担を軽減してくれます。

また、ウンノハウスならではの木の温もりを大切にしたデザインも大きな魅力。構造部分はもちろん、普段目に触れるカップボードや洗面台、カウンターなども木で造作し、質感と温もり豊かに仕上げました。ガーデンシンクを設けたテラスは外からの視線を気にせず過ごせる空間。友人や親戚を呼んでアウトドアやバーベキューを楽しむ和やかな光景が目に浮かびます。

木の色彩豊かなLDK。斜めにつながるリビングとダイニングキッチンのちょうどいい距離感が魅力
ランドリールーム→ファミリークローゼット→パントリー→キッチンと回遊できる家事ラクの間取りが、毎日の家事の負担を軽減

Gable(ゲイブル) ー福島県福島市・仁井田モデルハウスー

三角の屋根が印象的な外観。内装と同じ黒×木目に統一された外壁がモダンさと上質さを醸し出す

ヌックと吹き抜けを備えた三角屋根の家

福島市に立つ、約31坪というコンパクトな大きさの中に、暮らしやすさをギュッと凝縮したモデルハウスです。濃い色味の木の床とグレーがかった天井・壁に包まれた室内は、落ち着き感いっぱい。アイアンのスケルトン階段、石張りのキッチンをはじめ、要所に用いられた黒が、レトロモダンな趣をプラスしています。

吹き抜けから明るい陽射しが降り注ぐLDKは19帖と広々。リビングの一角にはくつろぎの空間となる小上がりのヌックも完備しました。一ヵ所にまとめられた使い勝手のよい水まわり動線、2室に仕切れる寝室など、家事のしやすさや可変性を考慮した間取りも光ります。庭、テラス、室内がゆるやかにつながり、家族がお互いの気配を感じながら安心して暮らせるのも嬉しいところ。外から帰宅すると思わずホッとする、そんな安らぎに満ちた一軒です。

階段やキッチンの黒と床の木目が調和。吹き抜けから差し込む陽光がやわらかさを演出する空間だ
家族の気配を近くに感じながら一人の時間に浸れる小上がりのヌック。陽当たりもいいので昼寝スペースにも最適

ウンノハウスの歩みとこれから

山形で産声を上げ、創業64年。おもに南東北を中心に木造注文住宅を手がけるウンノハウス。その始まりは、一足の桐下駄からでした。昭和20年代、桐材と下駄を売る仕事を生業にしていた創業者の海野林作氏は、木へのこだわりと知識のもと、いち早く材木商へ転換を図り、1959(昭和34)年、木材の最終商品ともいえる「住宅」を手がけ始めます。1964(昭和39)年には全国に先駆けて土地付き分譲住宅を展開。

2018年に完成した社屋。東側に山を望む国道13号沿いに立つ、スケールの大きな木造2階建ての建物。その周りを囲うように多種多様な樹木が植えられ、山との連続性を感じさせる『森』ともいうべき空間が演出され、「木と共にいきる」を体現した場となっている

さらに、自社専用の部材プレカット工場の新設、2×4工法の導入など、同業他社に先んじた事業を精力的に展開し、原木から住宅までの一貫した事業を担う存在となっていきました。1984(昭和59)年に生み出された、2×4工法と日本の在来工法の融合による軸組壁工法「エポック」は、その後もブラッシュアップされ続け、ウンノハウスの代名詞的な工法となり、現在まで続いています。

木材加工のほとんどが手作業という時代に、より安定した高品質な住宅部材へと標準化を図るため、1974年「部材プレカット工場」を山形県天童市に新設。「これからは住まいの安全性や居住性、住宅品質でお客様へ利益をお届けする」という強い信念のなかで、「質の時代へ」の転換を図った

ウンノハウスの家づくりの根底に流れるのは、「世のため、人様のため」という創業の思想です。自社の住まいが大津波にも耐え残った東日本大震災の経験から、住宅は人命や財産など大切なものを守る箱であるという想いをさらに強くし、品質、性能、工法に一切妥協を許さない同社。「【強さ】=大災害が来ても倒れない強靭な躯体」、「【心地よさ】=年間を通じて心地よく過ごせる断熱性能」、「【らしさ】=自由設計、オリジナリティー」を柱に、暮らしに永く寄り添う満足度の高い住まいの提供を心がけています。

社屋吹き抜けのエントランス。樹状の架構で森のイメージを連続させた

木造住宅のリーディングカンパニーとして東北の住宅業界を牽引し続けるウンノハウス。2023年10月からは、最新商品「エポック‒NX」シリーズの注文住宅全棟で長期優良住宅認定化をスタート。また、サスティナブルな木質系建材CLTを用いた住宅の普及化にも取り組み始めており、2024年以降、中・大規模建築にもCLTを取り入れた「木造での街づくり」を推進していくことにしています。 いつの時代にも「木と共にいきる」という信条は、これからもウンノハウスにしっかりと受け継がれていきます。

山形県飯豊町の「源流の森」での森づくり活動の様子。森づくり、国産材の活用、植林活動、マイホーム記念樹提供などの取り組みを通じて環境保全に貢献