何十年も生活しているかのような
フィット感のある住まいを実現

築50年以上の家で夫婦二人住まいだったNさんが、ご主人と死別したのは2021年の夏のこと。冬場とても寒く暮らしづらい家での一人暮らしとなることを心配したお子さんたちに勧められ、建て替えを決意しました。八光建設の住宅ブランド「SIMOKU」を選んだのは息子さんご夫妻。「自然素材豊かで、自然の空気感を重視しているところがいいなと。後々のメンテナンスのことなどを考えると、地元工務店として長年安定的に継続している点もプラス材料だと思いました」と、息子さんは語ります。

旧宅の写真。ご夫妻が大切に手入れしてきた庭を残しながら建て替えが行われた
旧宅の写真。ご夫妻が大切に手入れしてきた庭を残しながら建て替えが行われた
玄関ポーチとつながるテラスには、緩やかなスロープが設けられいる
玄関ポーチとつながるテラスには、緩やかなスロープが設けられいる

平屋ベースのおおらかな外観が印象的。南面にアパートが立つ敷地状況を読み解き、道路に面した東側に前庭をバランスよく配置した。玄関ポーチの柱と塀を活用して、薪をストックできる薪棚を造作
平屋ベースのおおらかな外観が印象的。南面にアパートが立つ敷地状況を読み解き、道路に面した東側に前庭をバランスよく配置した。玄関ポーチの柱と塀を活用して、薪をストックできる薪棚を造作
北側のドーマー部分は2階の今後同居予定の娘さんの部屋。その上部にはリビングに光を落とすためのトップライトが設けられている
北側のドーマー部分は2階の今後同居予定の娘さんの部屋。その上部にはリビングに光を落とすためのトップライトが設けられている

プランニングに関しては同社にほぼお任せだったというNさん。完成した住まいへ抱いた第一印象は、「何十年も前から住んでいるような感覚」だったといいます。主な生活スペースとなる1階は、介護を見据えた間取りや暮らしやすい回遊動線を採用。キッチンや洗面台などは小柄なNさんに合わせて造作されており、間取り、動線、設えのすべてがNさんの暮らしにフィットする家となっています。

玄関、水まわり、寝室、和室、リビングと回遊できる動線で暮らしやすさを高めた室内。ドアを開けておけばワンルーム空間に
玄関、水まわり、寝室、和室、リビングと回遊できる動線で暮らしやすさを高めた室内。ドアを開けておけばワンルーム空間に
親族や友人が集まりやすいよう広めに仕上げ、吹き抜け天井で開放感を創出したリビング。笑顔が行き交う温かな空間
親族や友人が集まりやすいよう広めに仕上げ、吹き抜け天井で開放感を創出したリビング。笑顔が行き交う温かな空間
大空間の吹き抜けが心地よいリビング。LDKの中心に置かれた薪ストーブが室内の隅々にまで暖気を届ける
大空間の吹き抜けが心地よいリビング。LDKの中心に置かれた薪ストーブが室内の隅々にまで暖気を届ける

無垢材と珪藻土、光と風が織りなす
五感で感じる格別の心地よさ

室内に入った瞬間、得も言われぬ心地よさが五感をふわりと包み込みます。その秘密は、SIMOKUならではの自然素材豊かな空間づくり。床は無塗装のアカマツ無垢、壁や天井に珪藻土を使用した室内は、見た目の清々しさ、肌で感じる気持ちよさが段違いです。また、採光や通風に配慮した設計もポイント。例えば吹き抜けのリビングに設けたトップライトは、ルーバーで陽射しを調整できるほか、2階の窓と障子窓を開け放てば風の通り道ともなり、心地よさをさらに高めてくれています。

炉台や炉壁に地元の白河石を施工した薪ストーブ。天板の上でシチューを煮込んだり焼き芋を焼いたりと、料理にも活用しているそう
炉台や炉壁に地元の白河石を施工した薪ストーブ。天板の上でシチューを煮込んだり焼き芋を焼いたりと、料理にも活用しているそう
キッチン横に造作されたL字のカウンターはほっと一息つくのに最適。腰掛ければ窓越しに植栽を眺めることができる
キッチン横に造作されたL字のカウンターはほっと一息つくのに最適。腰掛ければ窓越しに植栽を眺めることができる
玄関の三和土(たたき)からパントリーを通ってキッチンに通じる裏動線も確保されている。買い物して帰宅したときなどに特に便利
玄関の三和土(たたき)からパントリーを通ってキッチンに通じる裏動線も確保されている。買い物して帰宅したときなどに特に便利
洗面台はNさんの背丈に合わせて造作。右手のドアを洗面台側に引けば洗濯機が現れる。生活感を抑える「隠す収納」が見事
洗面台はNさんの背丈に合わせて造作。右手のドアを洗面台側に引けば洗濯機が現れる。生活感を抑える「隠す収納」が見事

「すべてが快適です」と語るNさん。入居から1年が経ったとは思えないほど美しく整えられた室内には、季節の草花やご主人の思い出の品が飾られ、丁寧な暮らしぶりがうかがえます。息子さんの勧めで導入した薪ストーブも使いこなせるようになり、炎のある生活を満喫しているそう。「リビングが広くて居心地がいいので、親族や友人もよく遊びに来るようになりました。この家に住むようになって楽しみが増え、心も体もますます健康になっています」と話す笑顔から、日々の暮らしを前向きに楽しむ姿勢が伝わってきました。

手前が寝室、奥が和室。初めてのベッド生活に、「ぐっすり寝られて寝起きも楽です」と、Nさんはにっこり
手前が寝室、奥が和室。初めてのベッド生活に、「ぐっすり寝られて寝起きも楽です」と、Nさんはにっこり
リビングの隣に設けられた和室。造作の障子を閉めれば、客間としても利用できる静かな空間の出来上がり
リビングの隣に設けられた和室。造作の障子を閉めれば、客間としても利用できる静かな空間の出来上がり
蔵書を収納する本棚を造作した2階のフリースペース。DIY好きだったNさんのご主人がつくった家具も置かれ、思い出に浸りながらくつろげるスペース
蔵書を収納する本棚を造作した2階のフリースペース。DIY好きだったNさんのご主人がつくった家具も置かれ、思い出に浸りながらくつろげるスペース
同居予定だという娘さんの部屋。リビングを見下ろせる窓が設置されており、お互いの気配を感じながら生活できる
同居予定だという娘さんの部屋。リビングを見下ろせる窓が設置されており、お互いの気配を感じながら生活できる

旧宅にうかがったとき、生き生きとした庭の草花や美しく磨かれた台所の輝きに丁寧な暮らしの足跡が感じ取れたので、その暮らしへの愛に叶う家にすることを心がけて設計しました。長年一緒に過ごした思い出の植木を生かしてつくった前庭や、吹き抜けとトップライトからの陽光が心地よいリビングなど、時間がのんびり流れる落ち着いた暮らしの場を創造することができたと思います。高水準で意匠性、経済性、性能のバランスが取れた住まいになりました。(SIMOKU<八光建設>より)

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